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農協法改正案-衆院委員会で可決2015年7月2日

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 農業協同組合法や農業委員法など今国会に提出されている改正案は6月25日の衆議院農林水産委員会で賛成多数で可決された。衆議院本会議での採決を経て審議は参議院の移る。

◆付帯決議で地域インフラ 

 6月25日に開かれた衆議院農林水産委員会には安倍晋三総理も出席して総括質疑を行った後に、政府提出法案と民主党提出法案、維新の党提出の修正案についての賛成、反対討論を行い採決した。 その結果、政府案に維新の党が農協改革の周知徹底などを付則に追加する修正を加えて自民、公明、維新の賛成多数で可決した。一方、民主党提出法案は賛成少数で否決された。
 また、自民、民主、公明、維新から共同提出された付帯決議は4党の賛成で採択された。付帯決議は全部で15項目。
 ▽准組合員の利用のあり方の検討にあたっては、正組合員・准組合員の利用実態などを適切に調査するとともに、地域のための重要なインフラとして農協がはたしている役割を十分踏まえること。
 ▽農協の組織変更は、選択であることを徹底するとともに、株式会社への組織変更については、省令において定款に株式譲渡制限ルールを明記するよう措置すること。
 ▽農協系統組織は、その構成員のための組織であるという原点をふまえ、協同組合に対する誤解を惹起することのないよう、...あらゆる面で公平・公正な運営に努めること、などが盛り込まれた。
 30日の衆議院本会議で可決され参議院の審議に移る見込み。
 林芳正農相は26日の会見で「参議院の審議も今からだから道半ばまで来たということではないかと思う。参議院の審議にしっかり対応していきたい」と話した。
 また、農協の監査の見直しについて、「信用事業を...イコールフッティングでないという批判を招くことなく継続していくために、公認会計士法上のものにするということ」と、一方で「地域の農協が独自性をより発揮できるために業務監査については任意にする」と説明し、この2つが「必要条件」を整えたということと指摘した。
 「今度は、この新しい仕組みを活用し、地域の農協が農業者のみなさんと有利販売、有利調達に進んでいく-、これが十分条件といっていい」として、これらの条件整備によって「農業者の所得向上につながっていく」と述べた。

◆抽象的な安倍首相答弁

 25日の委員会には安倍総理も出席。総理と委員とのおもな質疑は以下のとおり。

○民主党・玉木雄一郎議員=この20年、日本農業が衰えてきた原因は農業の開放に反対したからか。○安倍総理=農業で新しい地平線を切り開いていくことができる、このような思いに至ることを阻んでいるさまざまな要因があることも事実。農産物の輸出にはこの20年間取り組んでいなかった。われわれは積極的に取り組むなかで6000億円と過去最高を更新。そこが(米国議会演説で)言いたかったポイント。ひたすら守ることだけに力を注いでいればいいということではない。

○玉木議員=再生産可能な所得が保証されないから、なかなか(若い人が)入ってこれない。開放するだけですべて解決するものでもない。60年も変わらずにきた農協の仕組みを抜本的に改めるというが何が問題か。

○安倍総理=わが国の農業の活性化は待ったなし。意欲ある農業の担い手がより活躍しやすい環境となるよう農協、農業委員会、農業生産法人の3つの改革を一体的に行う。農協については昭和22年に農協法が制定されて29年に行政代行的に農協指導を行う中央会制度が創設されてから60年以上が経過をしている。そこで地域農協について農業者のメリットが最優先されるよう理事の過半数を認定農業者にする、中央会・連合会について地域農協をサポートする観点から見直し、全中は一般社団法人とし全中監査の義務づけも廃止することにしている。これによって意欲ある担い手と地域農協が力を合わせ創意工夫を発揮して地域ブランドの確立や海外展開など自由な経済活動を行うことなどによって農業者の所得向上に全力投球できるようにしていく。

○玉木議員=美辞麗句はいらない。何度も聞いた。全中監査の義務づけを廃止することによって地域農協が自由に活動ができ、それで所得が増えていく、こういうストーリーだろう。では全中監査で自由な活動が妨げられている具体的な例をひとつでいいから挙げてほしい。

○安倍総理=中央会制度の見直しは昭和29年当時との状況の変化に基づいて行われるもの。JAグループからも中央会制度は統制的権限を撤廃し、JAの自由な経営展開を支援する制度に生まれ変わるとの意見が表明されている。JA自身もこれによってさまざまなアイデアを活かした経営展開が可能であると考えている。今後は担い手が地域農協と一緒になって、ブランド化、海外展開を進めていく、そういう状況をつくることができるのではないかと思う。

○玉木議員=安保法制議論のデジャブ(既視感)。安保環境の変化がある、というが具体的にどのような変化があったか、というと具体的に答えない。

○安倍総理=60年経つなかで時代の要請に応えられなくなっているのが共通認識だろう。

○維新の党・井出庸生議員=農業界と経済界との対立は残念。政府が規制改革会議の案を全面的に取り入れたことも一因。対立は解消すべきだ。

○安倍総理=(農地の)リースが完全自由化となったことを契機として農業参入が増え農地集積バンクとの組み合わせによって効率的に農業経営ができるようになった。農業界と経済界の連携をさらに進めるべき。他産業で蓄積されたノウハウを農業にも取り入れていくことが重要。

○共産党・畠山和也議員=家族経営を守ってきたのが総合農協ではないか。○安倍総理=多様な担い手によって初めて農業活性化につながる。

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