【TPP】合意内容の検証働きかけー奥野全中会長2015年10月16日
JA全中の奥野長衛会長は10月15日の第27回JA全国大会後に記者会見を行い、大会決議の実践の意義やTPP問題への対応などの考えを語った。
TPP大筋合意が国会決議に反しているのではないかという声が農業の現場から上がっているが奥野会長は「大筋合意ということで、実は正確な内容ははっきりと分っていない。ただし、政府の回答を待っているだけではなくわれわれの側からも政府にアプローチしてしっかりと検証していきたい」とJAグループとして積極的に政府に情報提供と検証を求めていく考えを示した。
ただ、「大筋合意を急いだのかな,
という感覚を持っている。知的財産の問題も玉虫色の決着がなされたのではないかという思いもある」と述べ、国会での批准に向けた動きも「われわれとしては注視しながら進んでいこうということ」と話し、「現場の農業者からはこんなはずではなかったという厳しい声が、私のところにも寄せられているのは事実だ。裏切られたのでないかという怒りの声が渦巻いていることも認識している」と強調した。
TPP対策については政府との対話を重視し、JAグループとして農業への影響検証や、あるべき政策について積極的に提案していく考えを示した。 対策については「どの品目でどの現場がどのように困るか、ということについて調べて提言をしていきたい」。「カンフル剤的な予算はいりませんと申し上げた。10年先、20年先の農業を考えたとき、どういう投資をしていくべきかお互いにすり合わせをしていきたい」としてとくに農業基盤など「息の長い農業を続けていくため」のインフラ整備の重要性を強調した。 JAの自己改革については「実践が大事。失敗しても何か得るものがある。事業のあり方について准組合員、地域住民を含めていろいろな意見を言ってもらう。それを受け止める努力、度量がないといけないということを訴えてたい。組合員、地域住民が何を求めているのか。どこにどんなニーズがあるのかをしっかりと考えたうえで、事業を実践することがいちばん肝要だと考えている」と強調した。
准組合員問題も「何か規制が入ったとき、法治国家でしかも民主的な事業をなぜ国が規制するのか、という発言が准組合員の間から出てくるというような事業の仕方に変えないといけない。地方で地に足のついた事業を実践していく。そのなかで初めて協同組合のよさを実感していただくということだと思っている」と現場の実践に期待した。
(関連記事)
・【TPP】第27回JA全国大会で特別決議ーJAグループ (2015.10.15)
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】てんさいの褐斑病が早発 早めの防除開始を 北海道2025年7月2日
-
日本の農業、食料、いのちを守る 「辛抱強い津軽農民」立つ 青森県弘前市2025年7月2日
-
「食と農をつなぐアワード」募集開始 優良な取組を表彰 農水省2025年7月2日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」JAおきなわ食菜館「とよさき菜々色畑」へおつかい JAタウン2025年7月2日
-
三菱マヒンドラ農機 ペースト施肥、紙マルチ田植機、耕うん作業機の販売強化2025年7月2日
-
外来DNAをもたないゲノム編集植物 作出を大幅に効率化 農研機構2025年7月2日
-
「2025年度農業生物資源ジーンバンク事業シンポジウム」開催 農研機構2025年7月2日
-
創立100周年記念プレゼントキャンペーン第3弾を実施 井関農機2025年7月2日
-
住友化学園芸が「KINCHO園芸」に社名変更 大日本除虫菊グループへ親会社変更2025年7月2日
-
フランス産牛由来製品等 輸入を一時停止 農水省2025年7月2日
-
【人事異動】ヤンマーホールディングス(7月1日付)2025年7月2日
-
長野県、JA全農長野と連携 信州産食材使用の6商品発売 ファミリーマート2025年7月2日
-
地域共創型取り組み「協生農法プロジェクト」始動 岡山大学2025年7月2日
-
埼玉県産農産物を活用「Made in SAITAMA 優良加工食品大賞2026」募集2025年7月2日
-
黒胡椒×ごま油でおつまみにぴったり「堅ぶつ 黒胡椒」新発売 亀田製菓2025年7月2日
-
近江米新品種オーガニック米「きらみずき」パレスホテル東京で提供 滋賀県2025年7月2日
-
外食市場調査5月度 2019年比96.9% コロナ禍以降で最も回復2025年7月2日
-
王林がナビゲート 新CM「青森りんご植栽150周年」篇を公開 青森県りんご対策協議会2025年7月2日
-
飲むトマトサラダ 素材を活かした「カゴメ野菜ジュース トマトサラダ」新発売2025年7月2日
-
愛知県豊田市と「市内産業における柔軟な雇用環境の実現にむけた協定」締結 タイミー2025年7月2日