lCANのノーベル平和賞受賞を歓迎 世界各国で核兵器禁止条約の批准を パルシステム2017年10月11日
パルシステム生協連は、2017年のノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に「心から敬意を表する」とともに受賞を歓迎し、国連本部で採択された核兵器禁止条約の世界各国の批准をもとめる「呼びかけ」を公表した。
核兵器禁止条約は、国連本部で129力国が参加し122力国の賛成多数で採択された核兵器を違法とする条約で、こうした内容の条約が国連で採択されるのは、歴史上初めてのことだ。この条約の交渉には、参加各国政府のほか、ICANをはじめとするNGO、広島・長崎の被爆者、世界各地の核実験の被害者など多くの尽力があった。
核兵器禁止条約は、細菌兵器や化学兵器、クラスター爆弾などの禁止条約と同様に、人道的視点から核兵器の製造や保有などを禁止。前文では、核兵器を「壊滅的な人道上の被害を招く」と位置づけている。また「hibakusha(ヒバクシャ)」が2カ所にわたり明記され、核実験の被害者とともに「引き起こされる受け入れ難い苦痛と危害に留意する」ことが盛り込まれている。
ICANのノーベル平和賞受賞を受け、パルシステムは、核兵器のない地球を次世代につなげていくために以下のような「呼びかけ」を行った。その主要点は
1.壊滅的な人道上の被害を招く核兵器を廃絶し、核兵器禁止条約に批准してください。
2.被爆者の声に耳を傾け、思いを受け止めるとともに、「核兵器のない世界」の実現を世界各国へ働きかけ、積極的に役割を果たしてください。
の2点だ。
なお「呼びかけ」全文は以下の通り。
lCANのノーベル平和賞受賞を歓迎します
世界各国に核兵器禁止条約の批准を求めます
パルシステム生活協同組合連合会代表理事理事長 石田敦史
私たちパルシステムグループは、「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」を基本理念とする生活協同組合のグループです。
ノルウェーのノーベル委員会は2017年10月6日(金)、2017年のノーベル平和賞を、核兵器の廃絶を目指し「核兵器禁止条約」の採択に貢献した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に授与すると発表しました。受賞したICANに心から敬意を表するとともに受賞を歓迎します。
核兵器禁止条約は、細菌兵器や化学兵器、クラスター爆弾などの禁止条約と同様に、人道的視点から核兵器の製造や保有などを禁止しています。前文では、核兵器を「壊滅的な人道上の被害を招く」と位置づけました。また「hibakusha(ヒバクシャ)」が2カ所にわたり明記され、核実験の被害者とともに「引き起こされる受け入れ難い苦痛と危害に留意する」ことが盛り込まれています。
国連本部で採択された核兵器禁止条約は、129力国が参加し122力国の賛成多数で採択されました。核兵器を違法とする条約が国連で採択されるのは、歴史上初めてのことです。交渉には、参加各国政府のほか、ICANをはじめとするNGOほか、広島・長崎の被爆者、世界各地の核実験の被害者などによる多くの尽力がありました。
一方、「唯一の戦争被爆国」である日本政府は当初から条約交渉に反対し、現在も条約に参加する意思を示していません。安倍晋三首相は2016年5月、当時のオバマ米大統領とともに広島を訪問し、「核兵器のない世界を必ず実現する。その道のりがいかに長く、いかに困難なものであろうとも、絶え間なく努力を積み重ねていくことが今を生きる私たちの責任であります」と演説しました。条約への不参加は、核兵器廃絶へ向けた主体的な行動とはいえず、その言葉を反故とするものです。
パルシステムグループでは、日本をはじめ各国政府へ核兵器廃絶を求める「被爆者が訴える核兵器廃絶にむけた国際署名」を呼びかけました。寄せられた署名は18万2208筆にのぼり、国連に提出されました。
被爆者のみなさんは72年前、私たちの想像を絶する悲惨な経験をしました。二度と同じ過ちを繰り返さないため、高齢になった現在もなお核兵器廃絶の必要性を世界へ訴えています。世界各国は、被爆者のみなさんの想いに寄り添い、核兵器のない世界の実現のために責任を果たすべきです。
核兵器は、人類はもとより地球上に存在するすべての生命を断ち切り、環境を破壊します。
核兵器のない地球を次世代につなげていくために、パルシステムグループは日本をはじめとした各国政府に対し、以下を呼びかけます。
1.壊滅的な人道上の被害を招く核兵器を廃絶し、核兵器禁止条約を批准してください。
2.被爆者の声に耳を傾け、思いを受け止めるとともに、「核兵器のない世界」の実現を世界へ働きかけ、積極的に役割を果たしてください。
以上
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日