8月は野菜の生育と価格、平年並みに2019年7月29日
農林水産省はこのほど、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況と価格見通し(令和元年8月)について、主産地などから聞き取りを行い、その結果を公表した。
ここ数年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信するため、同省では平成23年から主産地、卸売会社、中間事業者などから聞き取りを行っている。なお、聞き取りを行った14品目の野菜の生育状況は、同市場外において流通するものについても「同様の傾向」としている。
【現在の生育状況】
現在の生育状況を見ると次のとおりとなっている。
▽根菜類(ダイコン・ニンジン)は、ダイコンは、概ね平年並み。一部産地では、少雨による干ばつにより、不揃いが生じている。ニンジンは、平年並み。
▽葉茎菜類(ハクサイ、キャベツ等)は、ハクサイおよびレタスは、7月上旬には、肥大が進み、大玉傾向だったが、その後、低温・長雨・日照不足により、肥大が落ち着くとともに、一部で傷みが発生。キャベツは、低温・長雨・日照不足により、肥大が緩慢で、生育遅延。ホウレンソウは、日照不足により、軟弱傾向。ネギは、平年並み。
▽果菜類(キュウリ、ナス等)は、キュウリ、ナスおよびピーマンは、主に東北南部から関東以西の産地で、低温・日照不足により、生育遅延や肥大不足が発生。ナスについては、一部で花落ちが発生。トマトは、低温・日照不足により、着色遅延。
▽土物類(バレイショ、サトイモおよびタマネギ)は、バレイショは、やや前進しているものの、生育は平年並み。サトイモは、平年並み。タマネギは、生育期間の気温が平年を上回って推移したため、生育・肥大が進み、大玉傾向。
【今後の生育、出荷および価格見通し】
14品目の野菜について個別に見ると、ナスは、主産地で、低温・日照不足により、一部で花落ちが発生していることから、着果数が減少し、8月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。今後、天候が平年並みに推移すれば、生育の回復が見込まれるため、8月後半の出荷数量、価格ともに平年並みに戻る見込み。また、タマネギについて出荷終盤となる兵庫県および佐賀県(貯蔵物)では豊作基調で、大玉での出荷であること、後続産地の北海道では、生育期間の気温が平年を上回って推移したため、生育・肥大が進み、大玉傾向であることから8月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。
その他12品目については今後、天候が平年並みに推移すれば生育の回復が見込まれるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込みである。
詳しくは、野菜の生育状況及び価格見通し(令和元年8月)(農林水産省)をご覧ください。
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