豚コレラ 封じ込めへ国と県連携を-大野埼玉県知事2019年9月18日
埼玉県で豚コレラの2例目が確認された9月17日、同県の大野元裕知事は農林水産省を訪れ、新井ゆたか消費・安全局長に対して、国と県が連携した封じ込めを図るため、財政や専門家等の派遣など人的支援を要請した。

埼玉県の大野知事(左)と新井消費・消費安全局長
大野知事は2例目の発生農場は1例目から数キロ離れた農場のため「フェーズが変った」として、初の関東での発生を埼玉県で止めるため早急に抜本的な対策を国に求めた。
新井局長は大養豚地帯での関東圏での発生を「重く受け止めている」と話し、野生イノシシ対策への支援や、ワクチン接種を検討していることなどを知事に伝え「畜産農家が安心して続けられるよう全力を尽くしたい」と話した。
埼玉県の要望は畜産農家への十分な財政支援と、発生農場の経営再開等への支援のほか、養豚場を取り巻く柵設置への助成措置の拡充など。また、ワクチンの接種について養豚農家など関係者の意見、メリット・デメリットをふまえて、国の考え方を早急に示すように求めた。
大野知事は「集中的、戦略的に対応しないと関東全域におよぶ可能性もないわけではない」と懸念し、農場以外への施設での消毒などへの防疫措置への支援拡充など、埼玉県への財政的・人的支援を求めた。
江藤農相は17日の会見で感染源となっている野生イノシシに対する侵入を防ぐ防護柵の強化や経口ワクチンをベルト状に散布する対策のほか、地域限定の予防ワクチンの豚への接種について「専門家の方、いろいろな方の意見を聞いて、私の責任で決断したい」と話した。
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