【コロナ禍】世界の食料安全保障を守るため緊密に協力-G20農相臨時会合2020年4月22日
G20農業大臣は4月21日、新型コロナウイルス感染症に関する臨時テレビ会議を開いた。会議では世界の食料安全保障を守るためにG20農業大臣が緊密に協力し行動していくことを定めた「新型コロナウイルス感染症に関するG20農業大臣声明」が採択された。
農水省内でテレビ会議に出席した江藤農相
出席した江藤農相は、国の基である農業を守り国民生活の基盤である食を守るため、新型コロナウイルス感染症のまん延が食料安全保障に影響を及ぼすことがないよう各国が取り組むべきだと強調した。
具体的には▽農産物の生産と流通の流れを遮断しないよう各国が協調して対応すること、▽新型コロナウイルス感染症対策を理由に不必要な輸出入規制は行わないこと、▽農業生産を継続させるため必要な労働力や生産資材等の供給を確保する必要があること、▽食料の需給状況について適時適切な情報提供が重要であることなどを話した。
会議で採択した声明では(1)生産資材の供給を含むフードサプライチェーンの機能維持、(2)輸出規制など不当な制限的措置の回避と、WTOルールに基づく措置、(3)世界の食料市場と政策についての情報提供、(4)食品ロスの削減や将来の動物疾病などへの備えの重要性、(5)農村地域、農業者、食品事業者への支援を強調した。
声明のなかで、現在世界には十分な食料供給があり食料市場はバランスが取れているとの認識を示した。
また、農業者、食品事業者が食料を確保するための取り組みを継続していることに「深く感謝する」と表明しているほか、農村コミュニティ、とくに小規模農家・家族農業が「より経済的に豊かで強靭かつ持続可能」となるよう支援するとしている。
G20国の出席者は江藤農相のほか、議長国のサウジアラビア、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、EU、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、メキシコ、韓国、南アフリカ、ロシア、トルコ、英国、米国、スペイン、シンガポールなどが招待され、FAO(国連食糧農業機関)、WTO(世界貿易機関)など国際機関も出席した。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日