日英EPA協定 大筋合意2020年9月14日
日英両政府は9月11日、日英包括的経済連携協定(日英EPA)に大筋合意した。農産物の関税削減については日欧EPAの範囲内で合意した。
EU離脱にともなう英国との二国間協定については今年6月から交渉を開始し「3か月という異例のスピードで大筋合意に至った」と茂木外相は話し、日本側の農産物関税の削減・撤廃については日欧EPAの範囲内で合意した。
日欧EPAでは25品目について低関税枠を設定したが、新たな英国枠は設けないことで合意した。ただし、ソフト系チーズや一部の調製品について、日欧EPAで設定された低関税枠の未利用枠が生じた場合、事後的に低関税を適用する仕組みを設ける。年度末に未利用枠があることが分かれば、対象となる産品の当年度輸入分に低関税が適用されることになるが、具体的な仕組みは今後協議する。
セーフガードについても日欧EPAと同じ内容の措置とする。ただし、数量セーフガードについては、英国とEUからの合計輸入数量が日欧EPAと同じ発動基準数量に達した場合に、英国に対して発動する。農水省によると昨年の牛肉輸入量は英国1200t、EU3600tで合計4800tで発動基準数量は約4万tとなっている。
英国側の関税については、牛肉、茶、水産物など主要な輸出関心品目では、日欧EPAと同様、関税撤廃を獲得し、「引き続き輸出促進できる環境を確保した」(農水省)。日本政府は国会承認などの手続きを経て来年1月の発効をめざす。協定発効時から日英双方が相手国に対して日欧EPAと同じ税率を適用する。また、日欧EPAと同じように協定発効5年後の再協議規定も設けられた。再協議の具体的な内容は「今後詰めていく」(農水省)としている。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日