来春の黒星病予防を 熊本県病害虫防除所2020年9月25日
熊本県病害虫防除所は9月23日、来春のナシ黒星病発生を予防する観点で、秋期防除などの対策についてとりまとめ、関係機関あてに通知した。
葉の裏面や葉柄に形成された秋型病斑
福岡管区気象台が9月17日に発表したところによると、九州北部地方は向こう1カ月間、降水量が平年より多くなると予想され、ナシ黒星病の感染に適した状況になる。今年はとくに6~8月の発生が平年より多く、一部の園では継続して発病が認められたという。
通知文(技術情報第11号)によると、秋の降雨で葉やりん片(茅基部)に感染するのが黒星病で、葉が感染すると葉の裏面や葉柄に薄いすす状の秋型病斑ができ、罹病した落ち葉の内部で越冬する。りん片に感染した場合はりん片組織内で越冬し、それら感染したりん片や落ち葉が来春、第一次感染源となって葉や果実に感染していく。
りん片への感染を防ぐ秋期防除と罹病した落ち葉の適切な処理が来春の感染防止に向け必要としており、その具体策を通知の中で示している。
それによると、収穫後から落葉期(11月中旬)にかけて2~3回、ムラが出ないよう園の隅々まで薬剤散布を行うことが基本。薬剤感受性の低下を防ぐためDMI剤は使ってはならず、保護殺菌剤を使用する。
また、周辺作物に対する農薬のドリフトにも注意が必要で、落ち葉は放置せず、鋤き込んで埋却するか園外へ持ち出して処分するなど、適切な落ち葉処分が必要だとしている。
その他、病害虫情報はこちら
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日