農作業事故防止へ JA軸に戦略を-日本農業労災学会が緊急声明2021年6月8日
日本農業労災学会(北田紀久雄会長)は6月3日の会員総会で農作業事故撲滅に向けた緊急声明を採択した。JAが主軸となった農作業事故防止への戦略的目標と工程表」の作成など、死亡事故が毎年300人前後発生する現状を「農業者の命の非常事態」として、5項目の緊急課題をまとめた。
声明では高齢者の死亡事故が多いことから、事故防止のための農機具の開発と、既存農機具への安全装備の装着、危険箇所のチェックシートの作成、点検、労災保険加入の意義などをJAの組合員で共通認識とするような取り組みと、JAグループとして組織の各段階で死亡事故ゼロに向けた戦略目標と工程表を作成することを提起した。
そのほか▽都道府県域と各地域段階での農作業安全推進協議会の設置と機能発揮への財政支援、▽事故情報を一元化し解析・フィードバックする体制づくり、▽事故に対する補償充実と労災保険特別加入促進に資する労災保険制度の改正、▽農作業安全対策から労災補償までを体系的にカバーする法制度の整備と予算の拡充が課題だとした。
同学会は「生産基盤の弱体化が深刻化するなか、これ以上貴重な担い手を危険にさらすことは看過できない」と強調し、安全・安心な作業環境づくりは農業の持続のためのもっとも重要な対策であり「農政の最重要課題である」と訴えている。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(148)-改正食料・農業・農村基本法(34)-2025年6月28日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(65)【防除学習帖】第304回2025年6月28日
-
農薬の正しい使い方(38)【今さら聞けない営農情報】第304回2025年6月28日
-
【特殊報】ウメにクビアカツヤカミキリによる被害 県内で初めて確認 三重県2025年6月27日
-
【サステナ防除のすすめ2025】連作障害"待った" 野菜の土壌消毒編(1)2025年6月27日
-
【サステナ防除のすすめ2025】連作障害"待った" 野菜の土壌消毒編(2)2025年6月27日
-
大人の食育を推進 官民連携食育プラットフォームが設立総会 農水省2025年6月27日
-
全農 備蓄米 出荷済み20万t超える 進度率7割2025年6月27日
-
食品ロス 国民1人当たり37kg 3万1800円損失 2023年度2025年6月27日
-
5月の米の家庭内消費、前年同月比で減少幅拡大 米価高騰が消費冷ます 米穀機構2025年6月27日
-
(441)「とんかつ」はなぜ各国で愛されているのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月27日
-
【JA人事】JA松山市(愛媛県)阿部和孝組合長を再任(6月20日)2025年6月27日
-
【JA人事】JAめぐみの(岐阜県) 新組合長に渡邉健彦氏2025年6月27日
-
【JA人事】JA木曽(長野県)新組合長に亀子宗樹氏(5月29日)2025年6月27日
-
【JA人事】JAおちいまばり(愛媛県)渡部浩忠理事長を再任(6月25日)2025年6月27日
-
【JA人事】JA仙台(宮城県)藤澤和明組合長を再任2025年6月27日
-
果樹王国和歌山から旬を届ける「みのりみのるマルシェ」東京・大阪で開催 JA全農2025年6月27日
-
伊藤園と共同開発「ニッポンエール 栃木県産にっこり梨SODA」新発売 JA全農2025年6月27日
-
【役員人事】農協観光(7月1日付)2025年6月27日
-
【生乳需給で中酪要請】酪農9700戸割れ 家族経営支援に重点、離農高止まりに危機感2025年6月27日