サプライチェーンの混乱 食品卸・小売で「重大なリスク」 農水省のリスク検証2022年6月23日
農林水産省が6月21日に公表した「食料の安定供給に関するリスク検証2022」で食品産業についてもリスク検証を行っている。
労働力不足・後継者不足については、食品産業でも大きな課題であり、とくに生鮮食品は種類が豊富で多様なため自動化や省力化が進んでいないことから「注意すべきリスク」と評価した。
「需要急変」については、新型コロナウイルスの感染拡大で需要の激減で影響を受けた外食産業について、「起こりやすさ」は中程度、影響度は大で「重要なリスク」と評価した。
サプライチェーンの混乱については、異常気象・災害、感染症拡大にともなう業務縮小、物流施設の老朽化など、物流機能の低下を招く事情が想定されることから、「起こりやすさ」は中程度と評価した。
影響度は原料の調達が必要な食品製造業、外食産業では中程度で「注意すべきリスク」と評価した。
一方、流通機能を担う食品卸売業、小売業での影響度は大きいとして「重大なリスク」と評価した。
小売業では人口減少による商圏の縮小も課題となっており、それが地元小売業の廃業につながり、その結果、消費者が買い物が困難になるという問題も出ている。すでに商圏の縮小の「起こりやすさ」は「顕在化」しており、影響度を中程度とし「注意すべきリスク」と評価した。
海外要因では、輸入依存度が高い加工品の原材料減少、価格高騰などのリスクは、世界的な食料需要の高まりと、災害などによる生産量の減少をふまえ、食品製造業では「起こりやすさ」を中程度、原料調達が困難になると多大な影響を与えかねないことから影響度は「大」として、「重要なリスク」と評価した。
そのほか、世界的にSDGsが重視されているなか、食品製造業では、一部の原材料について持続可能性に配慮した原料調達が急務となっていることをふまえ、こうした国際環境への対応について「起こりやすさ」を中程度、影響度を中程度とし「注意すべきリスク」と評価している。
燃油等の輸入減や価格高騰は、最近の国際情勢をふまえ「起こりやすさ」は「高」と評価。ただ、安定供給の面での影響は少ないことから「注意すべきリスク」と評価した。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】果樹などにチュウゴクアミガサハゴロモ 県内で初めて確認 兵庫県2025年12月16日 -
【特殊報】トマト青かび病 県内で初めて確認 栃木県2025年12月16日 -
【プレミアムトーク・人生一路】佐久総合病院名誉院長 夏川周介氏(中)農村医療と経営は両輪(1)2025年12月16日 -
【プレミアムトーク・人生一路】佐久総合病院名誉院長 夏川周介氏(中)農村医療と経営は両輪(2)2025年12月16日 -
全中 新会長推薦者に神農佳人氏2025年12月16日 -
ひこばえと外国産米は主食用供給量に加えられるのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年12月16日 -
米トレサ法で初の勧告措置 「博多天ぷら たかお」が米産地を不適正表示2025年12月16日 -
鳥インフルエンザ 兵庫県で国内7例目を確認2025年12月16日 -
「第3回高校生とつながる!つなげる! ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト」受賞アイデア決定 農水省2025年12月16日 -
「NHK歳末たすけあい」へ150万円を寄付 JA全農2025年12月16日 -
米の流通に関する有識者懇話会 第3回「 研究者・情報発信者に聴く」開催 JA全農2025年12月16日 -
【浅野純次・読書の楽しみ】第116回2025年12月16日 -
北海道農業の魅力を伝える特別授業「ホクレン・ハイスクール・キャラバン」開催2025年12月16日 -
全自動野菜移植機「PVZ100」を新発売 スイートコーンとキャベツに対応 井関農機2025年12月16日 -
Eco-LAB公式サイトに新コンテンツ開設 第一弾は「バイオスティミュラントの歴史と各国の動き」 AGRI SMILE2025年12月16日 -
国内草刈り市場向けに新製品 欧州向けはモデルチェンジ 井関農機2025年12月16日 -
農機の生産性向上で新製品や実証実験 「ザルビオ」マップと連携 井関農機とJA全農2025年12月16日 -
農家経営支援システムについて学ぶ JA熊本中央会2025年12月16日 -
7才の交通安全プロジェクト 全国の小学校に横断旗を寄贈 こくみん共済coop2025年12月16日 -
北海道上川町と未来共創パートナーシップ協定を締結 東洋ライス2025年12月16日


































