資材高騰対策へ新たな臨時交付金活用を 農水省が活用事例を都道府県に通知2022年9月16日
政府が物価高騰対策として、新たに6000億円の「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」の創設を決めたことを受けて、農水省は9月14日、農林水産業での資材高騰対策などに役立てるよう、具体的なの活用事例などをまとめた文書を農政局を通じて都道府県に通知した。
政府は、今月9日に開いた「物価・賃金・生活総合対策本部」の中で、エネルギー・食料品など物価高騰の影響を受けた生活者や事業者への支援に向けて、新型コロナ対応地方創生臨時交付金に新たに6000億円の「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」を創設することを明らかにした。この交付金の対象となる推奨事業メニューの中に、「農林水産業における物価高騰対策支援」が盛り込まれている。
農水省は、これを受けて新たな臨時交付金を積極的に地方で活用してもらうため、各地の活用例をまとめた文書を作成し、地方農政局を通じて都道府県に通知した。同省農村計画課によると、活用例は各都道府県が6月の補正予算で予算化した事業などをまとめたもので、合わせて41の活用事例が示されている。
このうち肥料価格高騰対策では、農業者に肥料購入費の負担増分を補助する事例や、化学肥料から県内畜産堆肥など有機質肥料への転換にかかる経費を補助する事例などが紹介されている。また、飼料価格高騰対策としては、畜産農家の負担軽減のための飼料購入費の補助や、配合飼料価格安定制度の使用数量に応じた奨励金を交付する事例などが示されている。
食料安定供給対策(国産農産物生産・利用拡大)では、小麦の生産拡大を図るため、認定農業者等に団地化や営農技術・機械導入等を補助する事例が、経営安定対策(資金繰り等への支援)では、資材価格高騰の影響があると見込まれる農業者に、利子補給や保証料補助といった資金繰りの支援をする事例などが紹介されている。
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