年内に「食料安全保障強化政策大綱」の策定を提言 自民党・合同会議2022年11月30日
自民党の食料・農業・農村基本法検証プロジェクトチーム(PT)は11月30日に開かれた総合農林政策調査会、食料安全保障に関する検討委員会などの合同会議に「『食料安全保障強化政策大綱』の策定と食料・農業・農村基本法の見直しに向けた提言案」を示し意見交換した。合同会議で最終的な調整について幹部一任の了承を得た。今後、党として正式に決定する。
自民党の合同会議
党のPTは基本法の見直しに向け、生産者や農業団体などからヒアリングを重ねて提言をまとめた。
提言では、政府に対し、年内に「食料安全保障強化政策大綱(仮称)」を策定し、食料安保の強化に向けた農林水産関係予算・施策の抜本的な拡充を行い継続的な措置を講じるよう求めた。また、基本法の見直しについての重点的な論点も整理し、2023(令和5)年度中の「基本法改正案」と「関連法案」の国会提出を視野に検討の加速化を求めている。
基本法見直しの論点のうち、「食料安全保障の在り方」については、不測時の対応だけでなく平時の輸入リスクの対応や、国民一人一人が食品にアクセスできて健康な食生活ができることも食料安全保障に含める。そのうえで「平時」からの食料安保の確立に向け、国内生産・供給基盤を維持・強化し、自給力を含め、食料安全保障の強化を評価する「指標」の検討など、施策の抜本的な強化と再構築を提起している。
「食料の安定供給の確保」では、海外依存の高い作物、飼料作物など国内生産の拡充、国内で調達困難な食料の調達先の多元化、海外産地の確保、物流の確保など「過度な輸入依存からの脱却に向けた構造の転換」が重要だとする。
生産資材でも海外調達先の多元化、堆肥などの国内資源の有効利用、備蓄の強化など、安定確保を重点的に推進することが論点と位置づけている。
また、食料の安定供給のためには「再生産に配慮された適正な価格形成・転嫁が必要」と指摘し、海外の事例もふまえた仕組みづくりも論点としている。
農業の持続的な発展に向けて、「多様な農業人材の育成・確保」も論点。担い手の規模拡大、生産性向上を後押しする農地集約など支援策のほか、女性・若者が活躍できる就業条件、地域農業の将来像実現に取り組む中小・家族経営の農業者、JAの農作業受託組織や多面的機能支払の活動組織など、地域農業を支える組織も育成・確保することを挙げている。
農地については、その確保に関する国の関与の強化を挙げ、経営安定対策では資材価格の変動による影響緩和対策も措置することも挙げた。
農村の振興では幅広く農業に関わる者をより持続的に確保する政策の必要性を提起し、みどり戦略による環境負荷低減に向けた取り組みが、農業者、事業者、消費者で着実に拡大するよう対応を強化することを挙げている。
また、農業団体などの役割の整理と位置づけ、その取り組みを後押しする施策の必要性も指摘している。
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