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改正基本法が成立 参院で可決 参院農水委で付帯決議13項目 2024年5月29日

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参議院農林水産委員会は5月28日、政府提出の食料・農業・農村基本法の改正案と野党提出の修正案を審議し採決を行った。野党提出の修正案は賛成少数で否決され、衆院で可決した政府提出案が賛成多数で可決された。ただ、委員会では全会一致で13項目もの附帯決議を採択した。29日には参議院本会議で討論の後、採決が行われ賛成多数で可決。改正基本法が成立した。

28日の参院農林水産委員会には岸田文雄首相が出席した。

立憲民主党の羽田次郎議員は今回の基本法改正の前提として「国内農業生産基盤」への認識を問うた。この問題は坂本哲志農相が5月16日の委員会で「農業の生産基盤が弱体化したとは思っていない」と答弁したことに野党が反発、23日の委員会審議で発言を撤回した。しかし、羽田氏は衆議院での審議入りからこれまで間、政府と認識が違うまま議論してきたのでは「水泡に帰す」と首相に質した。

岸田首相は「わが国の農業生産基盤は弱体化しているとの強い危機感を持って対応する必要がある」と答弁した。弱体化して理由について問われると「人と農地の両方が減少していること」とし、とくに農業者については機械化が進んだ稲作で多くの農家の高齢化が進みリタイアしたことを指摘した。

これに対して羽田氏は農業者が減少した「いちばんの原因は再生産可能な所得が得られなかったこと」として、改正法案に盛り込んでいる合理的な価格形成についての国の支援のあり方を問うた。
首相は「価格形成の仕組みの法制化などにより、合理的費用が考慮され再生産可能となるような価格形成が行われるよう後押ししていきたい」と答弁した。

また、国内生産の増大をこれまで以上に図る必要性について「より重要になっている」と答弁しながらも、条文では「食料の供給能力の維持」とされていることについて、国民民主党の舟山康江議員は「維持増大と、なぜ書き込まないのか」と質問した。これに対して首相は「危機感を背景に法案全体のなかで食料安保の重要性を示している」と述べるにとどめた。

また、稲作農家への所得補償政策の必要性についての日本共産党の紙智子議員からの質問には「現行の農業構造が温存され、需要に応じた麦・大豆への転換などの取り組みが阻害されかねない。食料安保の観点からも好ましいとはいえない」との考えを示した。

立憲民主党と国民民主党は修正案を提出した。

修正案では「食料自給率の向上の明記」、「食料の供給能力の維持向上への修正」、「農業所得の確保による農業経営の安定」のほか、「畑地化の文言の削除」、「有機農業の促進の明記」などを求めた。

しかし、与党は否決、政府案を賛成多数で可決した。

質疑のなかで立憲民主党の田名部匡代議員は、今回の基本法の修正は日本維新の会が衆院審議で提出した多収性品種開発に関する事項にとどまったことを指摘し「政争の具となり、皆同じ方法を向けない状況をつくった。残念だ」と憤りを表した。

採決を前にした討論では舟山氏は担い手と多様な農業者で支援が異なる位置づけとなっていることについて「地域の分断を生む政策に執着している」と反対したほか、紙氏は「輸入相手国への投資など、自由化路線を変えるどころか国内生産を軽視している」と批判した。また、立憲民主党の横沢高徳議員は坂本農相が撤回はしたものの、生産基盤は弱体化していないとの認識を一旦は示すなど「農政の検証が十分に行われていない」と批判し、法案には「農業者の所得確保の観点が欠落している」として反対した。

採決後は、全会一致で13項目もの附帯決議を採択した。決議では生産基盤が弱体化していることを指摘し、食料の安定供給については国内生産の増大による自給率の向上に努めること、備蓄については、衆院農林水産委員会決議よりも詳細に品目の特性に応じた民間在庫や国内増産の可能性などの考慮することなどを盛り込んだ。

坂本農相は付帯決議について「趣旨をふまえて適切に対処していきたい」と述べた。

政府与党は野党の修正協議には応じず、与野党対立の構図で採決。その後、全会一致で附帯決議を採択したが、その項目は13項目。それだけ問題点があるなら、さらに議論を深めるべきではなかったか。いずれにしろ、改正基本法の施行に向けてはさらに議論すべき点があることを示したといえ、行政が「趣旨を踏まえて適切に対処」するか問われる。

【共同提案(自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、国民民主党・新緑風会、各派に属しない議員(寺田静議員)による附帯決議】

地球規模での気候変動や国際情勢の不安定化、各国の人口動態や経済状況等に起因する食料需給の変動などにより、世界の食料事情は厳しさを増している。さらに、我が国においては、農業就業者数及び農地面積の減少に歯止めがかからず、農村人口の減少が進む中で、生産基盤が弱体化している。政府は産業政策と地域政策を車の両輪として施策を講じてきたが、農村の中には集落機能の維持さえ懸念される所もあり、食料自給率は一度も目標が達成されたことがない。このような状況において、「農政の憲法」とされる食料・農業・農村基本法が果たす役割は極めて大きく、その改正により生産基盤の強化につながる理念と政策が構築されることへの期待が寄せられている。農業者の所得向上、合理的な価格の形成、生産基盤の維持強化等の喫緊の課題への機動的かつ効果的な対処が求められる。
よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。

①食料安全保障の確保に関しては、国民一人一人が安全かつ十分な量の食料を入手できるようにすることが政府の責務であることを踏まえて施策を遂行すること。

②国民に対する食料の安定的な供給については、食料の供給能力の維持向上を図り、国内の農業生産の増大を基本として確保し、これを通じて食料自給率の向上に努めること。農業生産においては麦、大豆、飼料作物等の国内生産の拡大、輸入に頼る農業資材から堆肥等の国内資源への代替の促進など、食料及び農業資材の過度な輸入依存からの脱却を図るための施策を強化すること。

③食料の価格に関しては、その持続的供給を支える国内農業の持続的な発展に資するよう、食料供給に必要な費用を考慮した合理的な価格の形成に向けた関係者の合意の醸成を図り、必要な制度の具体化を行うこと。

④農業の持続的な発展には農業者の生活の安定と営農意欲の維持が不可欠であることから、農業経営の安定を図りつつ、農業所得の向上を図るとともに、生産基盤の維持強化に必要となる農業就業者を確保するため、新規就農支援等を積極的に推進すること。

⑤障害者が社会の構成員としてあらゆる分野の活動に参加する機会が確保されることが重要であることに鑑み、障害者である農業者の役割分担並びにその有する技術及び能力に応じて、生きがいを持って農業に関する活動を行うことを促進し、関係省庁一体となり、障害者の福祉の向上を図るとともに、農福連携を推進すること。また、次期食料・農業・農村基本計画において、障害者等も貴重な農業人材であることを明確にすること。

⑥食料消費に関する施策については、食品の安全性の確保を図る観点から、科学的知見に基づいて国民の健康への悪影響が未然に防止されるよう行うこと。また、食育は食料自給率の向上等の食料安全保障の確保及び国内農業の振興に対する国民の理解醸成に重要なものであることから、その取り組みを強化すること。
⑦食料システムにおける人権の尊重、家畜にできる限り苦痛を与えないなどアニマルウェルフェアに配慮した飼養管理等を促進すること。

⑧備蓄食料については各品目の特性に応じ、民間在庫・流通在庫や代替輸入・国内増産の可能性、品目ごとのバランスも考慮した上で、適正な備蓄水準を検討し、計画的かつ透明性の高い運用を図ること。

⑨望ましい農業構造の確立においては、地域における協議に基づき効率的かつ安定的な農業経営を営む者以外の多様な農業者が地域農業及び農地の確保並びに地域社会に果たす役割の重要性を十分に配慮すること。

⑩農地を確保し、農業の持続的発展に資するよう必要な支援措置を講じるとともに、農業生産基盤に係る施設の維持管理などの費用の負担に対する支援措置を講じること。水田は食料安全保障及び多面的機能の観点から優れた生産装置であることに鑑み、地域の判断も踏まえその活用を図ること。

⑪農業生産活動は自然環境の保全等に大きく寄与する側面と環境に負荷を与える側面があることに鑑み、温室効果ガスの排出削減、生物多様性の保全、有機農業の推進等により、環境と調和のとれた食料システムの確立を図ること。

⑫安定的な農業生産活動のためには安定的な種子の供給が重要であることに鑑み、その安定的な供給を確保するため地方公共団体等と連携して必要な取り組みを推進すること。

⑬農村は、食料の安定的な供給を行う基盤であり、かつ、国土の保全、自然環境の保全等の多面的機能が発揮されるとともに、多様な産業を生み出す地域資源を有する場であり、農村における地域社会の維持が農業の持続的な発展に不可欠であることに鑑み、食品産業の振興その他の地域社会の維持に必要な施策を講じ、農村の総合的な振興を図ること。都市農業は都市住民に地元産の新鮮な農産物を供給する機能のみならず、都市における防災、都市住民の農業に対する理解の醸成等の多様な機能を果たしていることに鑑み、その推進に一層取り組むこと。

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