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農政:薄井寛・20大統領選と米国農業

注目される農家の投票行動と隠れトランプ支持者の勢い-1週間前の予測【薄井寛・20大統領選と米国農業】第13回2020年10月27日

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エッセイスト 薄井 寛

大統領選挙の勝敗を決める各州の選挙人(総数538人、過半数の270人獲得で勝利)の獲得予想について、多くのメディアや専門誌はほとんどの州で大勢が決まり、バイデン勝利の可能性大と報じている。

農家が警戒するバイデンの環境重視と増税方針

例えば、エコノミスト誌は「60%の確率でバイデン354人、トランプ184人」と予測(10月26日)。クック・ポリティカル・リポート(10月23日号)は、「やや優勢」の州を含め、「バイデンが24州の290人確保、トランプは21州163人」、他の5州は「大接戦」とする。

6~8州に絞られた激戦州のなかで、農家の投票行動という視点から特に注目されるのは中西部最大の農業州アイオワ(農家約8万5000戸、州の世帯数に占める割合6.0%)、ウィスコンシン(同6万5000戸、2.4%)、それに南部テキサス(同24万7000戸、2.2%)の3州だ(表参照)。

ペンシルベニアやフロリダなど他の激戦州では、農家の割合が1%未満。有権者の一般投票が1~2ポイント差の大接戦になっても、農家の投票が勝敗へ大きな影響を与えることにはならない。

激戦の3農業州には、貿易戦争による農畜産物の輸出減やトウモロコシ由来のエタノール推進策(本連載第6回参照)に対する農家の不満がある。また、コロナ禍で外食需要や学校給食への供給が落ち込み、特に酪農生産全米2位のウィスコンシン州や同5位のテキサス州では中小酪農家の経営が悪化。さらには、不十分な医療体制のために農村部でのコロナ犠牲者が増え、10月初旬から高齢者の危機感が急速に高まってきたと伝えられる。

にもかかわらず、一部の農業誌は「大統領に対する農家の忠誠心が大きく揺らぐことはない」とする。だが、終盤に入って激戦の農業州の情勢は動いてきた。

例えば、前回選挙でトランプが9.4ポイント差で制したアイオワ州の世論調査(10月21日)で、バイデンが3ポイントをリード。また、1976年選挙から民主党候補が負け続けてきたテキサス州では、同日の世論調査でバイデンがトランプに並んだ。

それでも、(1)農家所得(2020年)の3分の1までに増えた補助金継続への期待や、(2)農薬規制など環境保護重視と課税強化方針のバイデンに対する警戒、(3)同政権誕生によって人工妊娠中絶や銃規制に反対する農村部の伝統が軽視されることへの危機感などから、農家や農業関係者の多くはトランプへ投票すると予測される。

しかし、(1)トランプの貿易政策に対する失望や、(2)コロナ対策の失敗に対する不満とさらなる感染拡大への恐怖、(3)中小農家重視や農村インフラへの投資増などのバイデン公約への期待から、トランプ離れの農家も出てくるだろう。

また、政党くら替えまでは踏み切れず棄権を選択する農家が増えるかもしれない。一部の激戦農業州で農家と農業関係者の5~10%がこうした変化を起こせば、それは選挙結果に重要な影響を及ぼすことになると予想される。

米国2020年大統領選挙の直前における「激戦の3農業州」の状況について

増える世論調査への非協力者

一方、郵便投票と期日前投票が急増。10月26日に6400万人を超えた(郵便67%、期日前33%)。最大で9000万人(前回投票者の65%)近くに達し、投票者総数は1億6000万人を超す勢いだ(前回選挙は1億3885万人)。有資格有権者(2億3925万)の投票率が前回の60.1%を上回り、バイデン有利に働くとの見方は多い。

しかし、バイデン勝利の確証はない。世論調査の信頼性が問われているからだ。調査には3%前後の誤差があり、調査に非協力の有権者も増えてきた。

有権者の政党支持の割合は、共和党支持者が28%、民主党支持29%、無党派層42%(9月14~28日ギャラップ調査)だが、世論調査に答えない有権者は共和党支持者で12%、無党派層11%。5%の民主党支持者の2倍以上に増えており、トランプ支持率には常に「3~5%上乗せすべき」との指摘もある。隠れトランプ支持者の増加と世論調査の誤差を考えるなら、トランプ逆転勝利も完全には否定できない。

隠れトランプ支持者は白人の中所得層以上に多いと推測する。なかでも、現政権下の株式高騰で利益を得てきた投資家や、自らの個人年金(401K)の積立金を株式市場等で運用する給与所得者の間に少なくないと考えられる(直接・間接の株投資家は米国全世帯の55%、約6千万世帯)。また、退職後の住居売却で儲けようと計画する高所得者の多くは、地域社会の不安定化で資産価値が下がるのを恐れる。「投票では経済優先」との判断は、隠れ支持者の本音なのだ。

ところで、米国東部時間の11月3日午後6時(日本時間4日午前8時)から4日午前1時(同午後3時)にかけ各州の投票が順次締め切られ、この間に東部の州から開票が始まるが、多くの州で郵便投票の計算に手間取り、大勢の判明には3日から7日以上、最終確定にはさらに日数を要するとの情報もある。

他方、開票直後からトランプが勝利宣言、あるいは激戦州の開票が進む過程で郵便投票の「不正」などを根拠に法廷闘争を開始する可能性もある。どちらが勝利したとしてもコロナ危機が劇的に深刻化するなかで、米国社会の抜け出せない混迷は深まり、分断の傷は痛みを増すかもしれない。

シリーズ:薄井寛・20大統領選と米国農業

トランプ氏・バイデン氏

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