農薬による人的事故・被害 36件で48人2013年3月28日
農水省は農薬による事故防止対策の一環として、厚労省と連携して事故や被害を調査しとりまとめている。3月27日、平成23年度の調査結果を公表した。
これによると、人への事故・被害は36件で被害人数は48人。前年度に比べて件数で2件、人数で4人減ったが、死亡者が8人と前年の3人を大きく上回った。
農作物や家畜などへの被害は農作物8件、ミツバチ8件、魚類10件の計26件で前年より9件増だった。ただしミツバチの被害はすべて「農薬との因果関係は不明だが、農薬使用時に死亡した」事故となっている。家畜への被害はなし。自動車・建築物などへの被害もなかった。
人への事故・被害の原因で多いのは、農薬を飲料の空容器などに移し替えたため誤飲した例が9件、管理・取り扱いがずさんだったために子どもや認知症患者などが誤飲した例が7件、散布時の装備不十分が7件など。このうち、死亡した事例はすべて誤飲によるもので、死亡者は8人とも60歳以上、うち3人が80歳以上だった。
農水省では、この調査結果を受けて、▽農薬を飲料の空容器に移し替えないこと▽飲料品と分けて保管・管理すること▽散布時にはメガネ・マスクなど防護装備を着用すること、などを徹底するよう呼びかけている。
また、この調査結果を活用して、関係省庁や自治体と連携した「農薬危害防止運動」を実施するとしている。
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