2025年までの開発新剤総売上30億ユーロを見込む BASF2016年3月7日
BASF(本社:ドイツ)はこのほど、農薬事業本部が現在開発中で、2015年から2025年にかけて発売される製品の総売上高が、30億ユーロに上る見通しであることを発表した。
BASFは、農業生産者に包括的なソリューションを提供する戦略に従って、殺菌剤、殺虫剤、除草剤の全ての分野の新製品を、畑作・園芸作物向けに発売する予定だ。
BASFは、長年にわたる研究開発への投資で有望な製品を開発してきた。同社が農薬事業本部の研究開発に投資した金額は、2015年の1年間だけで5億1400万ユーロに上る。
殺菌剤分野では、2019年以降、市場への大きなインパクトが見込まれる新規化合物を発表する予定だ。この殺菌剤は、既に開発後期に進んでおり、効果的な病害防除のツールとなることが期待されている。トウモロコシ、穀物、大豆および園芸作物などに発生する幅広い病害に対し、優れた効果を示すことが明らかになっている。
除草剤では、「ジカンバ」を利用した最新の優れた製剤が、市場を牽引するイノベーションとなることが期待されている。
「Engenia」はジカンバ・グリホサート耐性作物を用いた栽培体系用に開発され、畑の抵抗性雑草に高い防除活性を発揮する。同剤は現在登録商標出願中だが、今年後半には南北アメリカで発売予定だ。
またノスズメノテッポウなど抵抗性雑草に卓効を示す製品の開発に取り組んでおり、今後10年以内に発売する予定だ。さらに水稲用除草剤耐性システム「Provisiaライスシステム」を2017年に発売する予定だ。
殺虫剤ポートフォリオについても、今後10年以内に2つの新規化合物が加わり、害虫駆除および耐性管理のツールが拡充される。
有効成分ブロフラニリドは、殺虫剤最大のセグメントである咀嚼(そしゃく)性害虫の駆除に優れた効果を示し、畑作・園芸作物のほか、非農耕地用害虫防除の市場でも使用される。
また画期的な新規有効成分「Inscalis」は、アブラムシ、コナジラミ、ヨコバイ、キジラミ、カイガラムシなどの吸汁性害虫に高い効果と長い残効性を発揮する。
これら2つの製品は、畑作・園芸作物、花き用にも使用され、世界各地の市場で発売される予定だ。
(関連記事)
・2015年業績発表 売上高は704億ユーロ BASF (16.03.07)
・BASFジャパン・JAつがる弘前 六本木でマルシェ開催 (16.02.05)
・売上高は前年同期比5%減の174億ユーロ BASF (15.11.10)
・殺ダニ剤「コテツフロアブル」を11月から販売 BASFジャパン (15.10.15)
・新規水稲除草剤「かねつぐ」上市 BASF (15.02.03)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略 現在の技術で実現可能でしょ(4)2024年4月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(7)【防除学習帖】 第246回2024年4月20日
-
土壌診断の基礎知識(16)【今さら聞けない営農情報】第246回2024年4月20日
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日