【年頭あいさつ 2024】小澤敏 JCPA農薬工業会 会長2024年1月2日
新年あけましておめでとうございます。
2024年もJAcom農業協同組合新聞をよろしくお願い申し上げます。
JAcomでは、元日から3日まで、農林水産大臣をはじめJAグループ全国連、農業関連団体のトップなどによる年頭のあいさつを掲載しています。
小澤敏
JCPA農薬工業会 会長
新年おめでとうございます。通常の経済活動、生活に4年ぶりに戻りつつあり、さわやかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
農業を取り巻く環境は、コロナ禍、ロシアによるウクライナ侵略等により、農作物の供給に世界的影響が顕在化しています。また、世界的に農作物に与える気候変動の影響が大きく見られており、日本においても昨年は高温障害により米の等級低下が著しく、農業者の方々は大変ご苦労されたことと思います。
昨年の豪雨や台風等一連の災害により被災された方々、記録的な猛暑により被害を受けられた方々に心よりお見舞い申し上げます。
地球沸騰化ともいわれ始めた気候変動等により、作物の生育環境や病害虫・雑草の発生態様の変化に対応した作物保護の役割が益々重要となっています。この状況は、日本だけでなく世界で高温・乾燥等の非生物性ストレスからも作物をまもる作物保護資材への関心も高まっています。
我が国においても食料安全保障が現実問題となり、安定的な食料生産と持続可能な農業の推進が喫緊の課題となってきています。政府は昨年9月に食料・農業・農村基本法の見直しの方向性として、「食料安全保障の確立」、「環境に配慮した持続可能な農業・食品産業への転換」、「スマート農業等による生産性の向上」等を示しました。こうした政府の方針のもと、農業現場での担い手の減少と高齢化による労働力不足の状況に、当会は作物保護に関連する業界として、農作業の省力化のための新規剤、スマート農業や総合防除に利用できる有効な資材やソリューションの提供に努めていく所存です。
当会の会員会社の多くが作物保護に関わる知識・情報を持つプロ集団であり、日々農業者や流通の皆様のご要望やご質問に対応しながら、農業生産現場での様々な課題解決に取り組んでおります。当会では、農業者・農薬流通の方々に、農薬に関する各種ツールの提供や食の未来のための活動内容を知っていただくために、様々なリーフレットを作成しています。最新のものとして総合防除の実践のために、リーフレット「総合防除・IPMはこれからの農業のキーワード」を作成しましたので、ご利用ください。
本年の干支は甲辰(きのえたつ)で、「春の日差しが、あまねく成長を助く年」と言われています。春の暖かい日差しが大地すべてのものに平等に降り注ぎ、成長と変化を誘う年になりそうです。新年は、平常時の経済活動の中で、これまでの当会の科学に基づく情報発信が広がり、農業者の皆様とともに、「農薬の安全性と有用性が多くの人々に認められ、農業者が自信を持って農産物を生産し、消費者は安全・安心な食生活を楽しめる社会となっている」という当会の目標が前進するよう、努めて参る所存です。
重要な記事
最新の記事
-
令和7年度スマート農業アクセラレーションサミット開催 JA全農2025年12月22日 -
【人事異動】ヤマタネ(2026年1月1日付)2025年12月22日 -
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日


































