営農支援システム「KSAS」に病害虫・雑草AI診断機能を追加 日本農薬が提供するAIがスマホ画像から自動診断 日本農薬2024年5月15日
株式会社クボタは、営農支援システム「KSAS(Kubota Smart Agri System、ケーサス)」にAIで病害虫や雑草の種類を診断する機能を無料で追加(※1)し、本日公開した。新機能の「KSAS病害虫・雑草AI診断」は日本農薬が提供するAIを使用し、スマートフォンのカメラで撮影した写真から農作物に被害を及ぼす病害虫や雑草の種類を自動で診断する。診断結果のデータは「KSAS」上でほ場単位で保存できるので、記録作業の省力化に加え、ほ場ごとの病害虫雑草発生状況の分析や経年比較などへの活用が期待できる。
(※1 KSAS営農コース月額利用料以外の追加料金は不要)

「KSAS病害虫・雑草AI診断」の操作画面(イメージ)
1.背景と目的
▽国内では、高齢化や後継者不足により農業従事者の人手不足が深刻化しており、次世代への経験や知識の伝承が難しくなってきている。そのため、経験の浅い農業従事者でも取り組みやすいAIやIoTなどの先端技術を活用したスマート農業への期待がより高まっている。
▽クボタは、サービスを提供する営農支援システム「KSAS」の更なる利便性の向上をめざし、KSASの追加機能や他社製営農関連コンテンツ等を取得できる「KSAS Marketplace」の開設、他社システムとデータ連携するためのAPI(※2)の提供など、社外との連携にも積極的に取り組んでいる。
▽このたび「KSAS Marketplace」で提供する他社開発機能の第一弾となる「KSAS病害虫・雑草AI診断」には、幅広い病害虫や雑草の診断に対応していることで定評のある日本農薬株式会社のスマートフォン用アプリ「レイミーのAI病害虫雑草診断」(※3)のAPIを使用している。
▽スマートフォンのカメラで病害虫や雑草の写真を撮影し、アップロードするだけで農作物に被害を及ぼす病害虫や雑草をAIが診断するので、経験の浅い農業従事者でも簡単に使用できる。また、診断結果のデータはほ場に紐づいた日誌として「KSAS」上に保存できるため、ほ場ごとの病害虫と雑草の発生状況の振り返りや当面の対応検討だけでなく、次年度の病害虫や雑草の防除計画などにも役立てることができます。さらに、被害が多発している場合などには、近隣やJAなどの関係者に発生状況や場所といった具体的な情報を共有し注意喚起するといった使い方も期待できる。
▽クボタは今後も「KSAS」の機能拡充を進め、より多くの農業従事者が農業に取り組みやすい環境を整備し、日本のスマート農業の普及・拡大に貢献していくつもりだ。
※2 アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)の略称であり、システム間連携を容易にする為に、連携のルール・仕様を定義し、一部の機能を効率的に共有できる仕組み。
※3 日本農薬株式会社と株式会社NTTデータCCSが共同で運営するサービス。
2.「KSAS病害虫・雑草AI診断」の概要
▽利用者=KSAS営農コース会員
▽サービス開始日=2024年5月15日
▽利用料金=無料(KSAS営農コース月額利用料が必要です)
▽機能=病害虫や雑草の発生状況などを撮影し、アプリ上にアップロードすることでAIが病害虫や雑草の種類を診断
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