【年頭あいさつ 2025】井上雅夫 住友化学株式会社 執行役員アグロ事業部担当2025年1月3日
新年あけましておめでとうございます。
2025年もJAcom農業協同組合新聞をよろしくお願い申し上げます。
JAcomでは、農林水産大臣をはじめJAグループ全国連、農業関連団体のトップなどによる年頭のあいさつを順次掲載します。
井上 雅夫
住友化学株式会社 執行役員
アグロ事業部担当
新年明けましておめでとうございます。年頭にあたり謹んでご挨拶申し上げます。平素より弊社および住友化学アグログループの農薬・肥料・生産資材のご愛顧を賜りまして誠にありがとうございます。
日本の農業は生産者人口の減少や高齢化、気候変動といった課題に引き続き直面しており、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・ガザ戦争などの世界情勢等による資材費の高騰も懸念されております。また昨今、SDGsや「みどりの食料システム戦略」に代表される環境インパクトに配慮した農業政策の推進により、日本の農業は大きな変革期を迎えています。
こうした中、日本の農業の持続的な発展に貢献するため、住友化学アグログループは農業諸課題に対するソリューションの提供に、"愚直に"取り組んで参ります。作物保護のコア技術である「化学農薬」に関しては、新規な作用性を持つ新規剤の開発・普及を推進します。また、リジェネラティブ(再生可能型)農業に貢献するため、「バイオラショナル」・「高機能性肥料」・「種苗」・「スマート農業技術」に経営資源を充て重点的に取り組みます。
昨年住友化学は園芸分野で、だいずの紫斑病・てんさいの褐斑病に対する新製品として新規殺菌成分ピリダクロメチルを含有する「フセキフロアブル」を発売しました。果樹分野ではぶどうの着色促進効果があるアブシシン酸製剤「アブサップ液剤」の普及拡大に努めています。アブシシン酸は天然物由来の植物成長調整剤であり、期待のバイオラショナル新製品であります。
水稲除草剤分野では、各種混合剤の開発とともにドローン散布に適した自己拡散性を有する省力製剤「FG剤」の拡充を行います。ドローンを含む無人航空機への適用拡大は、水稲除草剤のみならず畑作・野菜・果樹用殺虫殺菌剤についても精力的に進めています。
幅広い殺虫スペクトラムを持ち既存剤に抵抗性を持つ害虫にも効く、新規殺虫成分オキサゾスルフィルを有効成分とした水稲育苗箱処理剤「アレス」シリーズ4製品の販売をしています。日本の米作りに貢献しうるソリューションとして、アレス製品の各地での普及拡大に努めてまいります。
情報サービス分野では一昨年、農業関連の総合情報サービス「つなあぐ」デジタルプラットフォームを開設し、農業生産者の皆様のニーズに応じた便利なアプリやお役立ち情報を発信しています。各種コンテンツの拡充に加えて、昨年7月にはポイントサービスの運用を開始し、新たな農業コミュニティの創出を目指しています。既存オウンドメディアであるi-農力、YouTube公式チャンネル、Facebook公式アカウント、LINE公式アカウントも含めたデジタルツールは多くの生産者の皆様にご愛用頂いており、これらのツールを通じた製品・技術情報の発信を引き続き強化して参ります。
本年も住友化学グループは、リジェネラティブ農業に貢献するため、環境負荷を低減する革新的な化学農薬とバイオラショナル・ボタニカルの研究開発に注力してまいります。そして、新たなソリューションを農業生産者の皆さまに提供することで、安全・安心な食糧の安定供給に貢献してまいります。
最後になりましたが、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
重要な記事
最新の記事
-
第21回イタリア外国人記者協会グルメグループ(Gruppo del Gusto)賞授賞式【イタリア通信】2025年7月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「政見放送の中に溢れる排外主義の空恐ろしさ」2025年7月18日
-
【特殊報】クビアカツヤカミキリ 県内で初めて確認 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年7月18日
-
『令和の米騒動』とその狙い 一般財団法人食料安全保障推進財団専務理事 久保田治己氏2025年7月18日
-
主食用10万ha増 過去5年で最大に 飼料用米は半減 水田作付意向6月末2025年7月18日
-
全農 備蓄米の出荷済数量84% 7月17日現在2025年7月18日
-
令和6年度JA共済優績LA 総合優績・特別・通算の表彰対象者 JA共済連2025年7月18日
-
「農山漁村」インパクト創出ソリューション選定 マッチング希望の自治体を募集 農水省2025年7月18日
-
(444)農業機械の「スマホ化」が引き起こす懸念【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月18日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲害虫の防ぎ方「育苗箱処理と兼ねて」2025年7月18日
-
最新農機と実演を一堂に 農機展「パワフルアグリフェア」開催 JAグループ栃木2025年7月18日
-
倉敷アイビースクエアとコラボ ビアガーデンで県産夏野菜と桃太郎トマトのフェア JA全農おかやま2025年7月18日
-
「田んぼのがっこう」2025年度おむすびレンジャー茨城町会場を開催 いばらきコープとJA全農いばらき2025年7月18日
-
全国和牛能力共進会で内閣総理大臣賞を目指す 大分県推進協議会が総会 JA全農おおいた2025年7月18日
-
新潟市内の小学校と保育園でスイカの食育出前授業 JA新潟かがやきなど2025年7月18日
-
令和7年度「愛情福島」夏秋青果物販売対策会議を開催 JA全農福島2025年7月18日
-
「国産ももフェア」全農直営飲食店舗で18日から開催 JA全農2025年7月18日
-
果樹営農指導担当者情報交換会を開催 三重県園芸振興協会2025年7月18日