農薬:防除学習帖
トマト防除暦の作成58【防除学習帖】第192回2023年3月18日
現在、防除学習帖では、トマトの病害虫雑草の生態や防除法を紹介している。トマトを加害する害虫の防除ネタを順次紹介しており、今回は、カメムシ目カメムシ科に属する害虫の生態と防除を紹介する。
1.トマトに発生するカメムシ類と生態
カメムシ類のうち、トマトを食害するカメムシはアオクサカメムシやミナミアオカメムシ、ホオズキカメムシの3種である。
トマトを加害するカメムシ類
2.トマトに発生するカメムシ類の共通する生態と被害
カメムシ類の特長として、越冬成虫は周辺の麦類・大豆のほ場や雑草で繁殖し数が多くなるとその周辺に飛翔し、トマトがあれば飛来して食害する。
葉や茎への吸汁は、大した被害にはならないが、未熟果を吸汁されると、果実の肥大に伴って変形したり、黒っぽく変色したり、周囲が白っぽく退色して着色不良となることもあるなど、品質や収量を大きく低下させる。ハウスより露地栽培に多く発生し、温暖で乾燥気味の時に発生が多くなる。
3.防除法
(1)耕種的防除法
①捕殺
家庭菜園など小規模であれば中性洗剤液を溶かした洗面器などの容器に払い落とす方法があるが、通常のトマト栽培では労力がかかりすぎて適用できない。
②防虫ネットの設置
施設栽培であればハウス開口部に防虫網(4mm)程度を設置することで防除できる。ただし、扉ぼ開け閉めの際に侵入しないよう、ハウス入口前に予備室を設けるなど侵入防止を徹底する。
(2)薬剤防除
カメムシ類に効果のある有効成分は別紙のとおり。基本的にアブラムシ類やコナジラミ類の防除薬剤と同じなので、両害虫防除を実施することでカメムシ類も同時防除できる。
露地の場合、防虫網は使用できないので、被害の大きい幼果の段階で防除を徹底し、作用性の異なる薬剤でローテーション防除を行う。
なお、下表は、カメムシ類に適用のある有効成分をトマトへの作物登録の有無を問わずに抽出したため、実際の登録内容と異なる場合がある。このため、あくまで選択のための参考とし、実際の使用にあたっては、農薬ラベルを良く読んで、登録内容を遵守して使用してほしい。
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