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農薬:防除学習帖

みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(49)【防除学習帖】第288回2025年3月8日

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 令和3年5月に公表され、農業界に衝撃を与えた「みどりの食料システム戦略」。防除学習帖では、そこに示された減化学農薬に関するKPIをただ単にクリアするのではなく、できるだけ作物の収量・品質を落とさない防除を実現した上でKPIをクリアできる方法を探っているが、そのことを実現するのに必要なツールなり技術を確立するには、やはりIPM防除の有効活用が重要だ。そこで、防除学習帖では、IPM防除資材・技術をどのように活用すれば防除効果を落とさずに化学農薬のリスク換算量を減らすことができるのか探っている。

 みどり戦略対策に向けたIPM防除でも、必要な場面では化学的防除を使用し、化学的防除法以外の防除法を偏りなく組み合わせて防除効果の最大化を狙うのだが、農薬のリスク換算量を減らせる有効成分や使用方法を選択できるようにするためには、農薬の有効成分ごとにその作用点、特性、リスク係数、防除できる病害虫草等を整理すると、より効率良く防除できてリスク換算量を減らすことができる道が探れると考えている。そのため、有効成分の作用機構ごとに分類し、RACコードの順番に整理を試みている。

 現在FRACコード表日本版(2023年8月)に基づいて整理し紹介しているが、整理の都合上、FRACコード表と項目の並びや内容の表記方法が若干異なることをご容赦願いたい。

17.QoSI殺菌剤(QoS阻害剤)

 (1)作用機構:[C]呼吸

 (2)作用点: 複合体Ⅲユビキノン還元酵素Qo部位スチグマテリン結合サブサイト

 (3)グループ名:QoSI殺菌剤(QoS阻害剤)[グループコード:45]

 (4)殺菌剤の耐性リスク:中~高(推定)

 (5)耐性菌の発生状況:無し

 (6)化学グループ名/有効成分名(農薬名):

  [1]トリアゾロピリミジンアミン/アメトクトラジン(ザンプロ)

 (7)グループの特性:
このグループ[45]は、病原菌が生命活動エネルギーをつくるするために必須の呼吸に関わる反応を阻害する。複雑な呼吸反応の中の複合体Ⅲユビキノン還元酵素Qo部位スチグマテリン結合サブサイトを阻害し、卵菌類に高い効果を発揮する。その結果、遊走子形成、遊走子の放出、遊走子嚢発芽などを阻害し、病原菌のなど正常な生長・蔓延をできなくさせて防除効果を発揮する。散布後に速やかにワックス層に吸着される特性を持っており、作物表面に散布後速やかに安定した保護層を形成する。治療的な効果はなく、予防的に散布を徹底することにより効果も安定する。
このグループの耐性菌発生リスクは中~高と推定されているが、耐性菌発生は未報告である。

 (8)リスク換算係数とリスク換算量削減の考え方:
     このグループに属するアメトクトラジンのリスク換算係数0.1と低リスクであることに加え、基準年の2019年の出荷量は合わせて0.5トンと小さく、削減を考える必要はないだろう。
     それよりも、近年の気象変動で降雨害が増加し卵菌類が原因となる病害の発生増加が危惧される中、貴重な卵菌類防除剤として有効活用する方が得策と考える。ただし、耐性菌は発生していないものの耐性菌の発生リスクは中~高であるため、耐性菌対策に留意しながら大切に使用する必要がある。

みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(49)【防除学習帖】第288回

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