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2016.10.06 
注目は「ビール」「串カツ」「珈琲」 外食市場調査一覧へ

 (株)富士経済は飲料店、ファミリーレストラン、喫茶など8分野71業態の調査を9月29日にまとめた。注目業態として飲料店からクラフトビールレストラン、串カツ・串揚げ専門店、喫茶から高価格型喫茶店・コーヒー専門店を挙げている。

 今回は飲料店・ファミレス・喫茶・西洋料理・日本料理・東洋料理・エスニック料理・宿泊宴会場の8分野71業態の市場についてまとめた。

注目は「ビール」「串カツ」「珈琲」 外食市場調査

 飲料店市場は2015年に幅広いメニューを提供するチェーンの需要減退が表面化し、店舗数が大幅に減少した。2016年は多くのチェーン店(串カツ・串揚げ専門店などを除く)が出店を抑えるとみているが、前年まで不調だったチェーン既存店が回復しており、メニューの専門性を高めた業態の開発や展開が加速している。ビアレストランが堅調であることから、市場は微減にとどまると同社は分析している。
 ファミレス市場は夏場まで比較的高価格のメニューが好調だったことから2015年は微増となった。2016年は前年秋以降に高価格帯メニューの売れ行きが落ちたことを受け、店側は低価格メニューを投入。客数は回復しているが、個人消費は厳しいことから、市場は5年ぶりに前年比マイナスと見込まれる。
 喫茶市場は「コメダ珈琲店」の積極的な出店でシニア需要を獲得しながら拡大、コーヒーショップも上位企業が積極的に出店をし拡大が続いている。しかし個人経営の喫茶店が減少し、市場は前年比マイナスを見込んでいる。
 西洋料理市場は2015年に個人消費に陰りが見え、フランス料理が前年割れ、イタリア、アメリカ料理も伸びが鈍化したが、ステーキハンバーグレストラン「いきなり!ステーキ」の急成長で2桁増となったことで前年を上回った。2016年は個人消費の低迷の影響を受けているフランス、アメリカ料理などが縮小するが、ステーキ・ハンバーグレストランが引き続き2桁増。シーフードレストランがオイスターバーの好調で高成長となり市場は拡大が見込まれる。
 日本料理市場が2015年にすきやき・しゃぶしゃぶが女性層の取り込みに成功し好調だったが、そば・うどん、すし、うなぎなどが個人店の不振で縮小しマイナスだった。2016年はすきやき・しゃぶしゃぶが引き続き好調だが、市場全体を押し上げるには至らず、前年割れが見込まれる。低価格ふぐ料理で訪日外国人需要の獲得に向けた取り組みの強化などがみられる。
 東洋料理市場は2015年に焼肉テーブルオーダーバイキングが肉ブームを背景にファミリー層を中心とした需要を獲得したが、一般中華料理・高級中華料理の縮小でマイナスだった。2016年は焼肉テーブルオーダーバイキングが引き続き好調、高級中華料理で需要が回復し、市場は微増が見込まれる。なお、韓国料理・ホルモン料理はいずれもブームが沈静化していることから苦戦が続くと予想している。
 エスニック料理市場はメキシコ料理が2015年から認知度向上・店舗数増加で好調。インド料理は小規模店舗の増加が続いている。また東南アジア料理も上位企業が東京を中心に店舗数が増加しており、2016年は拡大の見込み。
 宿泊宴会場市場は旅館が施設数の減少で縮小が続き、結婚式場・宴会場も晩婚化などにより低調。しかしホテルがインバウンド需要を獲得し好調で、2016年は微増が見込まれる。同社は今後も外資系をはじめ施設数の増加が予想されるホテルが市場拡大をけん引し、市場は微増と予測している。


◆3業態に注目

 同社は注目の業態に「クラフトビールレストラン」「串カツ・串揚げ専門店」「高価格型喫茶店・コーヒー専門店」をあげる。
 クラフトビールレストランは技術向上で2000年後半から高品質ビールの生産が可能になったことで、発泡酒やビール風味アルコール飲料などに物足りなさを感じていた消費者が多様性のあるビールを求め、人気が高まった。これまでの地ビール、海外産商品、小規模製造の原料・貯蔵方法こだわり商品などの影響で専門店も増加した。2015年は都内を中心に店舗が増え、市場は4.4%増の236億円。2016年は前年に引き続き多店舗化がすすみ、前年比6.8%の252億円を見込んでいる。
 串カツ・串揚げ専門店はこれまで関西に店舗が多かったが、上位チェーンによる多店舗化で展開地域が増えた。2015年はインバウンド需要の獲得に成功するなどし市場は前年比3.2%増の955億円。2016年も引き続き上位チェーンの成長が見込まれ、同比2.4%増の978億円と予想。
 高価格型喫茶店・コーヒー専門店は2011年に「星乃珈琲店」がオープンし店舗数が増加したことで市場が大幅に拡大。2015年も上位チェーンを中心に店舗数の増加で、市場は前年比9.9%増の835億円。
 高品質のフードメニューやサービスで需要を喚起したが、相次ぐ参入で競争が激化し、不調なチェーンもある。2016年は上位チェーンの店舗数増加が続く見込み。さらなるサービス品質の高度化が進むとみている。

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