「気候変動への適応」めざす神奈川県初のグリーンボンドへ投資 フリーデン2020年11月2日
養豚から豚肉の加工・流通、飲食まで一貫経営する(株)フリーデン(神奈川県平塚市)は、11月に発行される神奈川県初のグリーンボンド(神奈川県第1回5年公募公債)への投資を決定した。
グリーンボンドは、地方自治体や企業等が、環境改善のための事業に要する資金を調達するために発行する債券。日本では2014年に日本政策投資銀行が発行し、少しずつ普及し始めているが、世界の発行実績は2019年には2500億ドルを超え、今後も有力な資金調達手段として増加が見込まれている。その背景には、近年の気候変動による災害等のリスクの増大や、「持続可能な開発目標(SDGs)」に対し、多くの企業や投資家が必要性から注目していることが考えられる。
神奈川県は、2019年度に発生した台風15号や19号などを受け、SDGsの理念を踏まえた「かながわ気候非常事態宣言」を表明し、気候変動によって発生する水害への具体的な適応策として「神奈川県水防災戦略」を策定。その取り組みとして、河川の緊急対応をはじめ土木工事や施設の整備をメインとするハード対策と、住民避難など災害対応力の強化に向けたソフト対策を打ち出している。
今回、神奈川県が発行するグリーンボンドは、この水防水戦略に基づき、環境改善効果が見込める河川・海岸・砂防に関する新たな事業資金として充当される。
同社は、グリーンボンドを、気候変動への適応と自然災害防止のためにきわめて有効な手段であると捉えており、今後も同債券をはじめとしたSDGs債への投資を積極的に実施していく。
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