フランス向け「GI灘五郷」「GIはりま」認定酒の裏ラベル完成2021年3月17日
灘五郷酒造協同組合とはりま酒研究会は、フランスでの「GI灘五郷」と「GIはりま」の認知拡大を図るため、ブランドナビゲーターでMOFの資格を持つソムリエのドミニク・ラポルト氏に輸出用裏ラベルの監修を依頼。このほど、主な21銘柄の裏ラベルが完成した。
完成したフランス市場向け裏ラベル「田中酒造場・白鷺の城 縁結 結寿」版国内流通向けの裏ラベルには、日本酒の基本情報のほか、杜氏の思いや、その酒の製法など、詳細な情報を明示する傾向にあるが、輸出向けには、通関に必要な最低限の情報のみに止まっており、フランスの販売側から改善課題として指摘されていた。
今回、ラポルト氏が監修した裏ラベルには、商品名、蔵元名、日本酒のタイプのほか、新たな試みとしてプロが最終消費者に伝えやすいよう、ワインの評価基準を参考に香り、味わい、風味、温度帯別に合わせる食材の提案をフランス語で明記している。
さらに、監修者の顔写真とサインを入れることで、プロはもちろん、フランスの消費者に対して、食中酒として日本酒、それぞれの個性の識別性を高め、訴求力や信用力の強化を図っている。
完成した裏ラベルについてラポルト氏は「GI灘五郷とはりまの日本酒をより身近に感じられる、わかりやすい裏ラベルが、完成した。日本で唯一、2つのGIを有する兵庫県のお酒の違いを理解して味わい、もっと日本酒を知りたくなってもらえれば」と話している。
GI NADAGOGO&HARIMAのロゴまた、フランスの日本酒輸入業者、GALERIE K PARIS代表の宮川圭一郎氏は「今までMOFソムリエが監修したラベルというものがフランスに存在しなかった。香りや味わいが的確にわかることは、今後のフランスでの日本酒展開には必要だったと改めて感じた」と話し、サービス温度が違うと料理の提案も変わるという新しい視点に驚かされたという。また、フランスの料理に合わせて具体的にその例を示していることや、「Type de sake:JUNMAI DAIGINJO」と明確に記載のあることで、「さらに一般ユーザーの理解を深めやすくなった」と完成した裏ラベルを高く評価した。
灘五郷酒造協同組合とはりま酒研究会は、YouTube公式チャンネルの開設など、積極的な展開により今後、増えていく他のGI日本酒との差別化とGI灘五郷、GIはりまのブランドイメージの向上を図る。
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