カンリウ精米機などアフリカへ輸出開始 唐沢農機×商船三井2021年7月14日
唐沢農機サービスと、商船三井が運営するKiliMOL株式会社(東京都港区)が6月に始めた農機具メーカーの海外輸出の支援プロジェクトの第一段として、カンリウ工業株式会社(長野県塩尻市)の精米機や石抜き機などをデモンストレーション用に輸送開始。精米技術の向上による現地の白米品質の向上をめざす。
アフリカでは近年自国でコメを栽培する国が多くなり、小型精米機の需要も高まっている。今回の輸出プロジェクトでも、稲作機械を中心にスタート。現地の課題として、稲作農業の機械化が遅れていることに加え、「精米作業および異物混入除去」技術の遅れが大きな課題となっている。具体的には、現地に大きな精米機プラントが無い村では天日干しが当たり前で、精米作業前の段階で多くの異物(小石)等が混入するなど、品質の高い精米作業が行われていない。アフリカでも異物(小石)などが含まれない米が高い価格で販売されていることから、多くの商材ニーズを見込んでいる。
カンリウ工業は日本の精米機メーカーで、1925年創業。主力製品は精米機、石抜機、製粉機、肥料散布機のほか、福祉と食品関係で台車洗浄機も販売しており、長粒米に適した製品「籾すり精米機VSRH1562E」はアセアン諸国含め中東で高い評価を得ている。
同プロジェクトは商船三井のKiliMOLと唐沢農機の中古農機輸出プロジェクトとして始まったが、現地調査の結果、中古だけでなく新品農機のニーズがあることがわかり、日本の農機メーカーを巻き込んだ日本の新品農機のアフリカ進出支援も開始。為替、在庫、輸出手続き、現地でのメンテナンスなどメーカーの輸出リスクに対応したスキームにより、第一弾として、カンリウ工業製品を現地でデモンストレーションするために輸送を始めた。引き続きアフリカへ進出を希望する農機メーカーを募集している。
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