福岡県産ブランド農産物の輸出トレーサビリティ実証に成功 chaintope×九州農産物通商2021年9月15日
福岡から世界へブロックチェーン技術を発信するchaintopeと、魅力ある地域特産品をアジアなど世界各国へ輸出する九州農産物通商は、福岡~香港間の既存サプライチェーンで、ブロックチェーン技術を活用した福岡県産巨峰とシャインマスカットの産地出荷から消費者が購入するまでの流通工程におけるトレーサビリティ実証に成功した。
JAふくおか八女(黒木選果場)での作業の様子
同実証事業は、ブロックチェーン技術の振興を進める福岡県の事業の一環として行われ、chaintopeが提供するブロックチェーンシステム「Tapyrus」が採用された。このトレーサビリティシステムは、改ざんが困難なブロックチェーンの特性を生かし、産地偽装の防止や食の安全・安心を実現する技術として今後の展開が期待されている。
今後は、2022年1月に同区間において福岡県のブランドいちご「博多あまおう」の実証を予定。福岡県産品の輸出促進や食の安全・安心の実現に貢献するため、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティシステムの開発・展開を進めてる。
農林水産省は、2030年までに農林水産物や食品の輸出を5兆円に増やすという目標を実現するため、今後、優先的な支援先の候補として300を超える地域や企業のリストをまとめており、福岡県内の品目も多数指定されている。また、コロナ禍の影響で、農産品の輸出に関わる各関係者の意識が大きく変化し、トレーサビリティを明らかにして商品力を強化したい生産者、商品の製造と流通過程を確認し安心して商品を購入したい消費者、トラブルに迅速に対応したい物流業者や小売業者などサプライチェーンに関わる各関係者が安心安全かつ迅速確実に商品を取り扱うため、デジタル技術を用いた変革が求められている。
香港店舗「三代家」での販売の様子
8月下旬から9月上旬にかけて行われた1回目の実証では、八女市産巨峰と川崎町産シャインマスカットをトレーサビリティを対象に実施。JAふくおか八女が巨峰を、chaintopeと親交のある川崎町のラピュタファームがシャインマスカットで出荷に協力し、それぞれの産地の出荷担当者は、スマホアプリを利用してトレーサビリティ情報を記録し、九州農産物通商が輸出。香港の青果店「三代家」に届けられ、訪れた顧客にぶどうのパッケージに貼り付けたQRコードをスキャンしてトレーサビリティ情報を閲覧してもらい、トレーサビリティ情報の有無による「顧客の購買行動や意識の変化」をアンケートにより調査した。
プロジェクトマネージャーでchaintopeの北川広氏は「実証1回目の結果、ぶどうの産地や生産者などのトレーサビリティ情報に価値を感じるお客様が非常に多くいらっしゃることを確認できた。『安心・安全な商品』、『生産者の顔が見える商品』の価値は今後も高まっていくことが見込まれる。この機会をチャンスと捉え、福岡県内の生産者が世界各国の消費者とつながる仕組みを構築し、福岡県産品の輸出促進に貢献していきたい」と話している。
2022年1月予定の実証2回目は、博多あまおうをトレーサビリティの対象として実施。実証1回目で得られた知見を活用し、既存の業務フローに対しての追加作業や追加コストが少ないかたちでの連携要領の調査を実施する。
chaintopeは、今回構築したシステムをトレーサビリティAPIとして農協、地域の農産品を扱う貿易会社、地方自治体、企業、農家へサービスの提供を予定している。問い合わせは(メール)info@chaintope.comへ。
Tapyrus APIを利用したアプリケーション
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