高校と連携 スマート植物工場&昆虫アグリテック教育プロジェクト始動 東京農大2022年4月25日
東京農業大学バイオロボティクス研究室の佐々木豊教授と、法政大学国際高等学校の落合厳希教諭は、高大連携教育プロジェクトを始動。スマート植物工場で高校生が学び、提案する昆虫食品の開発・販売を始める。
スマート植物工場を見学の様子
農業分野では、スマート農業やアグリテック、フードテックなどのキーワードがあり、ICT、AI、IoT、ビッグデータを活用することが必須。また、今後の人材育成では"探求学習"が重要とされ、調査・解析、提案・作製、プレゼンテーション、評価を行うなど、研究する能力とも重なる。これを踏まえて、東京農大の佐々木教授と、法政大学国際高等学校の落合教諭は協力して、高校・大学連携の新しい取り組みを行う。
スマート植物工場による高校生の学びでは、東京農業大学・バイオロボティクス研究室内にスマート植物工場を構築し、法政大学国際高等学校から遠隔でモニタリング、制御、栽培実験を行えるよした。東京農大4年生の岸丈翔さんと2年生の廣 駿さんが構築した施設で、カメラや各種センサーによる栽培情報のモニタリングと、LED制御などが可能となっている。
一方、東京農業大学・バイオロボティクス研究室と、アグリテックベンチャー企業・うつせみテクノは、昆虫代替タンパクに着目し、SDGsを実践しているが、日本で昆虫市場の発展には社会理解と教育が重要となる。そこで、法政大学国際高等学校生が昆虫食の現状を踏まえて、日本社会に受け入れられる昆虫食を企画・開発・商品化・販売をすることになった。高校生のアイデアを具体的に形にするため、同研究室とうつせみテクノ、また昆虫食品クロステックコンソーシアムNeoAxis が支援する。
この教育プロジェクトは、3月17日にキックオフが行われ、東京農業大学バイオロボティクス研究室からは、岸さんと廣駿さん、佐々木教授が参加し、法政大学国際高等学校からは落合教諭と9人の生徒が参加。Zoomオンラインミーティングで顔合わせやスマート植物工場の説明、昆虫食企画の説明が行われた。
オンラインミーティングの様子
また、4月21日には、法政大学国際高等学校から落合教諭と11人の生徒が東京農業大学世田谷キャンパス・地域環境科学部・生産環境工学科・バイオロボティクス研究室を訪問し、佐々木教授によるプロジェクトの説明を受け、実際に遠隔制御するスマート植物工場を見学。うつせみテクノの代表兼バイオロボティクス研究室大学院1年の秋山大知さんから、昆虫食品の開発に関する実体験の話があり、うつせみテクノの開発した「かりんとうP」「フューチャーポップコーン」「ピンバッチ」がプレゼントされた。
次回は5月19日に、東京農業大学のメンバーが法政大学国際高等学校を訪問予定。今後も月に1・2回お互いの訪問や、昆虫食の提案プレゼンテーションなどを行う。
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