GPTベースに任意の情報のみ学習 ナレッジシェアAI「TrustBrain」開発 アグリメディア2023年5月10日
農業ビジネスを展開するアグリメディアは、OpenAI社が開発した「ChatGPT」のコアとなっている大規模言語モデルGPT-3.5を活用した独自のナレッジシェアリングシステム「TrustBrain」のベータ版を開発し、社内運用を開始した。
TrustBrainベータ版
TrustBrainは、使用者が事前に与えた情報のみを学習して回答を組成するシステム。通常のChatGPTの回答がしばしば誤った情報を含むのに対し、TrustBrainは事前に与えられた情報から応答可能な回答のみを行うため、特定の質問に対する回答精度を高めることができる。さらに、複数ファイル形式でもそのまま学習させる機能や、参照情報の取捨選択、セキュリティレベルに応じた情報アクセス権限の設定など、これまでChatGPTの社内活用で障壁とされていた問題を解決する機能を実装している。
同社はすでに、社内規程やマニュアル、会議録等を取り込んで社内運用トライアルを始めており、業務効率の向上に手ごたえを得ている。
また、TrustBrainをベースに、同社の農業情報データベース「AGRIDB」や農林水産関連の行政公開文書を学習させた農業特化型経営支援AIを開発中。農業経営者が、補助金申請や経営、生産に関する悩み事を相談するケースや、同社が手掛ける農業参入を考える法人へのコンサルティングやリサーチ業務などにおいての活用が期待される。
TrustBrainの特徴
同社が保有する農業関連情報の効率的な活用を目指して開発が行われたTrustBrainは、取り込む情報次第では社内の情報コミュニケーションインフラとしての活用も可能であるため、取引先企業(農業外企業含む)への部分的な機能提供や、農業界全体での活用も視野に入れて、現在β版の公開準備を進めている。
アグリメディアは、社内データ分析チームを中心に、機械学習を用いた自社商圏推定や施策効果検証を行うなど、情報技術を活用した事業運営を行っており、今後エンジニアやデータサイエンティスト等の採用をさらに強化する。
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