イノシシ被害対策へドローンを活用 今治市伯方島でイノシシ生息状況調査を実施2023年5月16日
DRONE PILOT AGENCY株式会社(東京都中央区)は、愛媛県今治市の令和4年度鳥獣被害防止総合対策事業を受託し、イノシシ対策にドローンを活用したイノシシの生息状況調査を実施。フィールド調査や地域ヒアリングに加え、ICT機器の活用とDPA側がドローンを活用することで、効果的な被害防除につなげるデータを取得できることがわかった。
瀬戸内海に浮かぶ静かな島である今治市伯方島は、豊かな自然とともに、農業被害を及ぼすイノシシの問題が深刻化している。島の主要産業である農業が、イノシシの被害によって、作物の収穫量が減少し、生産者にとっては大きな経済的損失となっている。
この問題に対し、DRONE PILOT AGENCYは西日本を中心に実証実験を繰り返し実施。ドローンを使って、イノシシの生息状況を調査がどこまで可能なのか実験を続け、2019年12月には今治市伯方島でもドローンが活用できる実験を行ってきた。その結果、ドローン単体で全てを担うのではなく侵入経路や棲家の特定、群れの発見や生息分布図の作成にドローンがとても効果的であることが分かった。
今回、今治市伯方島で被害の声が上がっている5つの地点で、ドローンも含めて以下の要点で生息状況調査を実施した。
・地域住民や猟友会の方に事前のヒアリング
・フィールド調査による痕跡確認
・ICT機器によるイノシシの生息状況確認
・ドローンによるイノシシ生息推測地域のオルソ画像作成
・赤外線カメラ搭載ドローンによる夜間イノシシ捕捉
使用したドローンは、DJIのInspire 1で、夜間や暗い場所でも高品質の映像を取得できる赤外線カメラのZenmuse XTを搭載。また、ドローンにはGPSが搭載されているため、位置情報を正確に把握することができ、イノシシの場所も記録することができる。
調査では、事前のフィールド調査結果をもとに、イノシシの観察地点を決定。赤外線カメラを使用して観察した結果、5か所のうち4か所で複数のイノシシを発見し、イノシシの親子連れも目撃できた。また、イノシシが歩く道を特定することができたため、侵入経路や棲家の推測が可能になる。
今回のドローンを使った生息状況調査の結果、イノシシが歩く経路や侵入経路、棲家の推測ができることが明らかになり、このデータを活用することで、イノシシによる農作物への被害を減らす効果的な対策に繋がる。
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