寒締め栽培で 機能性成分富むホウレンソウ 農研機構2015年12月28日
農研機構は12月14日、寒締め栽培を行う事でホウレンソウの抗酸化能が高まることを明らかにしたと発表した。栄養性が高まるだけでなく、機能性を向上させる生産についても期待される。
ホウレンソウを寒締め栽培することによりホウレンソウ抽出物の抗酸化能が上昇することが分かった。抗酸化物質でポリフェノール化合物の一種であるフラボノイド量が増加することにより起こる。
今回調査したホウレンソウは東洋種「若草」、西洋種「朝霧」、中間種「まほろば」で、これ以外の品種についても寒締め栽培によりフラボノイド量が増加すると推定されることから、機能性成分に富んだホウレンソウ生産が期待されている。
寒締め栽培技術は農研機構東北農業研究センターで開発された。ビニールハウスで生育させ、外気を導入し寒締め処理をする。野菜類の供給量が減少する冬に、ビタミンCなどが増加したホウレンソウなどの野菜が生産可能となる。
抗酸化能は、種々の疾病や病態に深く関係しているフリーラジカルや活性酸素を消去する能力の事で、野菜や果物にはポリフェノール化合物など抗酸化能を持つ化合物が豊富に含まれている。

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