イチゴ 損傷・品質保持した輸出技術 農研機構2017年2月7日
農研機構はこのほど、船便など長距離輸送の物理的損傷や品質低下を抑えるイチゴのパッケージ法を開発した。
贈答用などで用いられる伸縮性フィルム容器や宙吊り型容器とカット野菜などで使われるMA包装を併用することで、新たなイチゴのパッケージ法を開発した。伸縮性フィルム容器や宙吊り型容器で損傷を低減し、MA包装で鮮度や品質の低下を防ぐ。
イチゴの輸出は年間408t(平成27年度)で、香港へ航空輸送する福岡県産のあまおうがほぼ占めている。
このパッケージ法で、冷蔵コンテナを用いた船便で九州の産地からシンガポールまで輸出(陸上輸送が3日、海上輸送12日、検査などの日にちを合わせ計17日ほどかかる)した所、航空輸送並みの品質を保持したままイチゴの輸出ができた。
これまでの輸出では平詰めトレーを使っており、新パッケージ法ではおよそ70%、損傷程度が低減できる。
資材費用は、宙吊り型容器とMA包装、段ボールなどの資材でおよそ1パック100円。研究担当者は、「パッケージのラインなど、産地でどう組み込んでいくかが課題」と話す。
今後、イチゴの輸出拡大や航空便から船便への転換で輸送コストの軽減に期待される。
(写真)上は新パッケージ法、下は平積みトレーとの比較 (写真提供 農研機構 九州沖縄農業研究センター)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日