絶滅危惧種オガサワラグワの里親計画スタート2019年4月5日
森林総合研究所林木育種センター(茨城県日立市)は、小笠原諸島固有の樹木で絶滅危惧種のオガサワラグワの保存と展示を通した教育・啓発を目的に「オガサワラグワ里親計画」をスタート。里親第1号となる東京都立神代植物公園(東京都調布市)への苗木の受渡式を4月26日に行う。
(写真)オガサワラグワの原木
かつてオガサワラグワは、島内の森林の主要な構成樹木だった。木目が美しく貴重な樹木として取り引されてきたことから、明治の開拓期にその多くが伐採され個体数が激減。現在では絶滅危惧種に指定されており、残された個体も移入種のアカギやシマグワの影響で、本来の生育地での存続が危機的な状況にある。
日本の貴重な材木遺伝資源の保存を目的とした材木ジーンバンク事業を展開する同センターでは平成16年より、オガサワラグワの保全のため、島内での生息域内保存に加え、組織培養などクローン増殖技術を用いて生息外保存の取り組みを進めてきた。その結果、すでに原木が枯死した個体を含む約100クローンの保存に成功。今回の「オガサワラグワ里親計画」では、こうした組織培養技術により保存されているオガサワラグワのクローンを保存・展示する。

(写真)神代植物公園に受け渡されるオガサワラグワの苗木
里親第1号となる神代植物公園は、日本を代表する都市型の植物公園。約4800種類、10万本・株の樹木が植えられ、伝統園芸植物の収集や、都内に生息する絶滅危惧種の保護と増殖に取り組んでいる。
オガサワラグワの受け渡し式は、神代植物公園大温室で26日14時から。
(写真)組織培養によるオガサワラグワの保存
写真提供:森林総合研究所 林木育種センター
【お問い合わせ】
○森林総合研究所林木育種センター
TEL:0294-39-7002
○神代植物公園サービスセンター
TEL:042-444-2354
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(174)食料・農業・農村基本計画(16)食料自給率その他の食料安全保障の確保に関する目標2025年12月27日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(91)ビスグアニジン【防除学習帖】第330回2025年12月27日 -
農薬の正しい使い方(64)生化学的選択性【今さら聞けない営農情報】第330回2025年12月27日 -
世界が認めたイタリア料理【イタリア通信】2025年12月27日 -
【特殊報】キュウリ黒点根腐病 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【特殊報】ウメ、モモ、スモモにモモヒメヨコバイ 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【注意報】トマト黄化葉巻病 冬春トマト栽培地域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
バイオマス発電使った大型植物工場行き詰まり 株式会社サラが民事再生 膨れるコスト、資金調達に課題2025年12月26日 -
農業予算250億円増 2兆2956億円 構造転換予算は倍増2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(1)2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(2)2025年12月26日 -
米卸「鳥取県食」に特別清算命令 競争激化に米価が追い打ち 負債6.5億円2025年12月26日 -
(467)戦略:テロワール化が全てではない...【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月26日 -
【スマート農業の風】(21)スマート農業を家族経営に生かす2025年12月26日 -
JAなめがたしおさい・バイウィルと連携協定を締結 JA三井リース2025年12月26日 -
「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」採択 高野冷凍・工場の省エネ対策を支援 JA三井リース2025年12月26日 -
日本の農畜水産物を世界へ 投資先の輸出企業を紹介 アグリビジネス投資育成2025年12月26日 -
石垣島で「生産」と「消費」から窒素負荷を見える化 国際農研×農研機構2025年12月26日 -
【幹部人事および関係会社人事】井関農機(1月1日付)2025年12月26日


































