黒穂病抵抗性のサトウキビを選抜できるDNAマーカー開発 農研機構2021年6月24日
農研機構は、トヨタ自動車と共同で、黒穂病くろほびょうに強い、抵抗性のサトウキビ個体の選抜に利用できるDNAマーカーを開発。サトウキビの重要病害である黒穂病に対し、抵抗性品種の効率的な育成が可能になる。
黒穂病に感染したサトウキビ。茎の先端部から黒色の鞭状物(矢印)が発生
黒穂病は世界中のサトウキビ生産地域で発生が確認されている重要病害。黒穂病に感染したサトウキビに対して有効な薬剤はなく、抵抗性品種の利用が主要な防除手段となっている。品種育成の際は、苗の準備に3年以上かかる接種試験で黒穂病抵抗性の個体を選抜する必要があり、効率的な選抜が可能なDNAマーカーの開発が望まれていた。
そんな中、トヨタ自動車が2016年に開発したゲノム解析技術「GRAS-Diグラスディーアイ技術」により、サトウキビにおけるDNAマーカー開発の道が開かれたため、農研機構は同社と共同で、サトウキビの黒穂病抵抗性個体を選抜できるDNAマーカーの開発に着手。黒穂病抵抗性に優れる飼料用サトウキビ品種「やえのうしえ」について、連鎖地図を作成し、黒穂病抵抗性の遺伝解析を行った結果、黒穂病抵抗性に関わる遺伝領域が第8連鎖群にあることが明らかになった。
さらに、この遺伝領域に存在し、黒穂病抵抗性の個体を選抜できるDNAマーカーを開発。同DNAマーカーを活用することで、黒穂病抵抗性サトウキビ品種の育成を効率的に進めることが可能となる。
「やえのうしえ」の黒穂病抵抗性に関わる遺伝領域
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