キュウリ退緑黄化病 府内で初確認 南河内地域で発生 大阪府2021年9月15日
大阪府環境農林水産部農政室は、キュウリ退緑黄化病の発生を南河内地域で確認。これを受け、9月8日に病害虫発生予察特殊報第3号を発令した。
タバココナジラミ成虫(左)、退緑黄化病の被害葉(提供:大阪府立環境農林水産総合研究所)
8 月に南河内地域のキュウリ施設栽培の2ほ場で、葉に退緑・黄化症状の株が発生した。大阪府立環境農林水産総合研究所でLoop-mediated Isothermal Amplification(LAMP)法を用いて検定した結果、CCYV によるキュウリ退緑黄化病と確認された。
大阪府で同病が確認されたのは今回が初めて。同病害の特殊報は、2008年に熊本県で初めて発表され、これまでに22県で発表されている。
病原ウイルス「ウリ類退緑黄化ウイルス」は、Crinivirus 属に属し、タバココナジラミにより半永続伝搬で、ウイルス媒介能力が数時間から数日間持続する。経卵伝染、汁液伝染、種子伝染および土壌伝染はしないと報告されている。また、メロン、キュウリ及びスイカで発生が確認され、接種試験では、ウリ科、ナス科、アカザ科など広範囲の植物に感染することが確認されている。
発病初期は、葉に退緑小斑点を生じ、次第に小斑点が増加・癒合しながら徐々に黄化。症状が進展すると葉脈に沿った部分を残して葉全体が黄化する。定植直後から収穫終了時まで発病し、草勢が低下するため収量が減少する。
大阪府環境農林水産部では次のとおり防除を呼びかけている。
〇タバココナジラミの防除を徹底することが重要である。
〇タバココナジラミは雑草にも生息するため、ほ場内およびその周辺雑草を除去する。
〇施設開口部への防虫ネット(0.4mm ネットなど)の被覆、黄色粘着シートの利用などにより、タバココナジラミ成虫の侵入防止と密度低下に努める。
〇タバココナジラミ(コナジラミ類)に適用のある農薬で防除する。タバココナジラミは薬剤抵抗性が発達しやすいため、同一系統薬剤の連用を避ける。
〇発病株は見つけ次第抜き取り、ビニル袋に密閉して施設外に持ち出すなど、適切に処分する。
〇施設内を除草し、2週間程度施設を密閉してタバココナジラミを死滅させ、施設外への拡散を防ぐ。
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