【特殊報】ブロッコリーにトビイロシワアリ 県内で初めて確認 岐阜県2022年10月4日
岐阜県病害虫防除所は、ブロッコリーにトビイロシワアリの被害を東濃地域で確認。同種による被害が県内で初めて確認されたため、10月3日に病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
トビイロシワアリの側面 ・頭部および胸部(写真提供:岐阜県病害虫防除所)
8月下旬に東濃地域にあるブロッコリーの1ほ場で、萎凋症状を呈し、生育抑制されている株が一部で見られた。被害株の株元にはアリが寄生しており、地際部を中心に食害痕が確認された。アリを採集し、農林水産省名古屋植物防疫所に同定依頼した結果、トビイロシワアリと同定された。
生育不良のブロッコリー株(丸印)(写真提供:岐阜県病害虫防除所)
トビイロシワアリによる農作物への被害は、これまで21都県でブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科作物の他、ナスやトマトなどのナス科作物でも報告されている。同種による農作物の被害は岐阜県では初確認となる。
ブロッコリー地際部の食害痕(写真提供:岐阜県病害虫防除所)
トビイロシワアリは日本各地(屋久島以北)に広く分布し、西南日本ではごく一般的に見られるアリの一種。働きアリの体長は約2.5ミリ、体色は黒褐色~褐色で、頭部表面の並行した縦じわと胸部の網目状のしわ、前伸腹節後背部の1対のとげ状の突起がある。
雑食性で、昆虫をはじめ、植物の樹液、甘露、種子などを好んで摂食。草地や裸地などの日当たりが良く、比較的乾燥した場所に好んで生息し、植物の株元や石下などに営巣する。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇同種を対象とする登録農薬は現時点ではない。そのため、以下の耕種的防除を実施する。
〇深耕や灌水などを行って、同種の巣を物理的に破壊する。
〇ほ場周辺の除草を徹底し、同種の生息場所を減らす。
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