【特殊報】ネギに「ネギハモグリバエB系統」県内で初めて確認 熊本県2023年1月24日
熊本県病害虫防除所は、ネギにネギハモグリバエB系統の発生を県内で初めて確認。これを受けて、1月23日に病害虫発生予察特殊報第3号を発令した。
ネギハモグリバエの形態(写真提供:熊本県病害虫防除所)
2022年10月、県内のネギ栽培ほ場でハモグリバエ類の寄生と、激しい食害による葉の白化症状が確認された。被害様相が従来のネギハモグリバエ(以下、A系統)のものと異なっており、他都府県で発生が認められているネギハモグリバエB系統が疑われた。農研機構 野菜花き研究部門に遺伝子解析による同定を依頼した結果、ネギハモグリバエB系統であることが判明した。
国外での発生状況の詳細は不明だが、同じ遺伝子配列のネギハモグリバエが中国から報告されている。国内では、2016年に京都府で初めて確認され、これまでに36都府県から特殊報が発表されている。九州では、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県および鹿児島県で確認されている。
成虫の体長は2~3ミリで、胸部と腹部は黒く、その他の部分は淡黄色。幼虫はうじ虫状で、成長すると体長3~4ミリに達する。蛹は体長約3ミリで褐色、俵状。形態によるA系統とB系統の識別は難しい。
成虫が葉の組織内に産卵し、ふ化した幼虫は葉の内部に潜り込んで葉肉を食害する。幼虫は成長すると葉から脱出し、地表面または土中で蛹になる。
B系統は、A系統と同様に幼虫が葉に潜り込んで葉肉を食害し、不規則な白線状の食害痕を形成する。A系統に比べて1葉当たりの寄生虫数が多く、集中的に加害する。食害が進展すると食害痕同士が合わさり、葉が白化症状を呈するなど、A系統より激しい被害となる。
ネギハモグリバエB系統によるネギ葉の食害(写真提供:熊本県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇両系統は、形態での識別は困難であるため、ハモグリバエ類の被害を認めたら、ネギハモグリバエまたはハモグリバエ類に登録のある薬剤による発生初期の防除を徹底する。なお、薬剤抵抗性発達防止のため、同一系統薬剤は連用しない。
〇被害葉及び収穫残さはこの虫の発生源となるため、ほ場から持ち出し適切に処分する。
最新の記事
-
22年産米 1等比率78.6% 12月31日現在 農水省公表2023年2月1日
-
卵の卸価格の高騰続く 1月の平均価格は過去最高に 鳥インフル多発で供給不足2023年2月1日
-
新潟県の4JAが合併 「JAえちご中越」が発足 新潟県最大規模のJAに2023年2月1日
-
埼玉県日高市のウズラ農場で鳥インフルエンザ確認 埼玉県で今シーズン4例目2023年2月1日
-
貴島明日香の「ゆるふわたいむ」みのりカフェ銀座三越で「米粉スイーツ」紹介 JAタウン2023年2月1日
-
くだもの王国・岡山の冬を彩るブランドいちご「晴苺」フェア開催 JA全農2023年2月1日
-
株元着果性に優れ良食味のかぼちゃ新品種「豊朝交1号」育成 農研機構×朝日アグリア2023年2月1日
-
JA伊勢と協業開始 地域農業と農業者を支援 コメリ2023年2月1日
-
宮城県産米「だて正夢」5周年記念 県内ホテルとコラボキャンペーン JAグループ宮城2023年2月1日
-
JA茨城旭村のブランドさつまいも「旭甘十郎」のタルト 全国のキルフェボンで販売2023年2月1日
-
【人事異動】日本農業新聞(2月1日付)2023年2月1日
-
数量、金額ともに減少 緑地・ゴルフ場向け農薬出荷実績 2022農薬年度2023年2月1日
-
鳥インフル 米メイン州からの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2023年2月1日
-
人気品種が勢ぞろい 今が旬のいちご&柑橘フェア開始 JAタウン2023年2月1日
-
京都の新品種米「京式部フェア」みのる食堂銀座三越で開催 JA全農2023年2月1日
-
花粉などによる目や鼻の不快感を緩和 機能性表示食品「乳酸菌ヘルベヨーグルト」リニューアル 雪印メグミルク2023年2月1日
-
オリジナル「国産化成肥料12-3-3 15kg」数量限定で発売 コメリ2023年2月1日
-
イズミと共同キャンペーン実施 買い物を通じて循環型農業の取り組み推進 サラダクラブ2023年2月1日
-
PATRIZIと三井物産が運用する環境配慮型インフラファンドへ出資 JA三井リース2023年2月1日
-
2022年度研修No.16「栽培作物別研修 イチゴ(太陽光型)」開催 千葉大学植物工場研究会2023年2月1日