ロボットトラクタの作業機 自動交換技術を開発 農研機構2023年11月15日
農研機構は、ロボットトラクタを利用した作業の一層の省力化・省人化に不可欠なトラクタ作業機の交換作業を自動化する技術を開発した。この技術は、危険を伴う作業機交換時に人の関与が不要となるため農作業事故の低減につながる。また、作業機の着脱を大幅に省力化するとともに、完全無人農作業の実現にも大きく貢献する。
農研機構が開発した作業機自動着脱用ヒッチ機構。構成図(上)とトラクタ・作業機に取り付けたヒッチフレーム
トラクタは、耕うん機や播種機などの作業機を交換することで種々の作業を行うため、その交換は生産現場では必須の作業となる。作業機の交換は非熟練者に限らず熟練者にとっても難度が高く、トラクタと作業機の間に入って各部の連結を行う必要があることから危険を伴う作業でもある。
JA共済連が2022年に発表した「共済金支払データに基づく農作業事故の発生状況の分析について」によると、トラクタ農作業事故の18%は作業機の交換時に発生しているが、作業機交換の自動化に関する研究は十分に行われていない。
農研機構は、トラクタ作業機の自動交換技術の開発に取り組み、これを実現するための要素技術となる①作業機の自動着脱に適したヒッチ機構、②作業機自動交換のためのトラクタ制御技術を開発。現在、これらの要素技術を統合してロボットトラクタに組み込み、システムとしての実用性を評価している。
ヒッチ機構(開発機)とオートヒッチ(従来機を利用した作業機着脱の所要時間
この技術は、危険を伴う作業機交換時に人の関与が不要となるため農作業事故の低減が期待できるとともに、作業機の着脱が大幅に省力化できることから作業能率の向上にもつながる。また、将来的にロボットトラクタによる完全無人農作業(遠隔監視等による無人農作業)の実現につながる。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】ネギハモグリバエ・ネギアザミウマ 県下全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月30日
-
24年産米2.6万円に 有利販売に努め積み上げ JA茨城、異例の公表2025年6月30日
-
梅雨の晴れ間の「DZ作戦」で、猛暑下の畦畔除草を回避しましょう 北興化学工業2025年6月30日
-
水稲は"白未熟粒"に加えて"不稔"にも警戒 果樹は長期的な樹種転換も検討 農研機構2025年6月30日
-
茨城県厚生連の赤字19億円超 「診療報酬の引き上げ必要」 24年度決算2025年6月30日
-
全国の「関係人口」 約2263万人 国土交通省調査2025年6月30日
-
夏休みの思い出づくりに「こども霞が関見学デー」開催 農水省2025年6月30日
-
随意契約米 全国4万6000店舗で販売2025年6月30日
-
7月の野菜生育状況と価格見通し はくさい、キャベツ、レタス、ばれいしょ価格 平年下回る見込み 農水省2025年6月30日
-
再保証残高 過去最高の6兆9000億円台 全国農協保証センター2025年6月30日
-
【JA人事】JAみい(福岡県)平田浩則組合長を再任(6月27日)2025年6月30日
-
【JA人事】JAにしうわ(愛媛県) 新会長に井田敏勝氏2025年6月30日
-
【今川直人・農協の核心】全中再興(1)2025年6月30日
-
元卓球日本代表・石川佳純が全国を巡る卓球教室 岩手で開催 JA全農2025年6月30日
-
【役員人事】JA全農青果センター(6月26日付)2025年6月30日
-
第42回「JA共済マルシェ」を開催 令和6年能登半島地震・奥能登豪雨の復興応援 JA共済連2025年6月30日
-
福岡のいちじくレビュー投稿キャンペーン「博多うまかショップ」で実施中 JAタウン2025年6月30日
-
農福連携の現場に密着 YouTube番組「根本凪ノウフク連携中」配信 JAタウン2025年6月30日
-
【役員人事】農林中金総合研究所(6月27日付)2025年6月30日
-
クボタと酪農学園大学が包括連携協定 学術振興と地域活性化へ共創加速2025年6月30日