【注意報】モモ、スモモ、ウメ等に果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 群馬県2024年5月28日
群馬県農業技術センターは、果樹(モモ、スモモ、ウメ、オウトウ、リンゴ、ナシ)に果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、5月23日に令和6年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
チャバネアオカメムシの成虫(体長10~12mm)(提供:群馬県農業技術センター)
群馬県農業技術センターによると、群馬県の主要な果樹カメムシ類であるチャバネアオカメムシについて、1月に県内8か所で実施した落葉中の越冬量調査の結果、平年より多くの越冬成虫が確認された(表)。また、県内に7地点設置したフェロモントラップでは、平年より早い4月下旬から誘殺数が増加し、その後減少したが5月中旬から再び増加。5月第4半旬の誘殺数は5地点において平年を上回っている。
表:チャバネアオカメムシ越冬量調査結果 (1月 県内8地点平均 頭/㎡)
以上から、今年は越冬した個体が多く、気温の上昇とともに活動がさらに活発になり、多くの成虫が果樹園に飛来する可能性が高い。気象庁が5月23日に発表した今後1か月の気象予報では、気温が高い確率は40%となっている。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇収穫期直前のウメ、オウトウや、果実肥大期をむかえるモモ、スモモなどへの飛来し加害が予想されるため、特に注意が必要。ナシやリンゴへの飛来は6月下旬頃までは散発的ですが注意する。
〇チャバネアオカメムシの飛来状況は果樹園によって大きく異なるため、発生状況に応じて農薬散布等の防除を行う。園内外を見まわり、早期発見・早期防除など適切な対応に努める。
〇ナシ園等では多目的防災網(4ミリ目合以下)を速やかに完全展張し、園全体をすき間無く被覆する。
〇有袋栽培では、袋掛けを早めに行う。
<防除上の留意点>
(1)チャバネアオカメムシは夜行性のため、農薬の散布は夕方または活動の鈍い早朝などに行うこと。
(2)過度な農薬散布は、ハダニ類やカイガラムシ類の天敵を減少させ、害虫の多発生を招くため、必ずカメムシ類の飛来を確認してから防除する。特にピレスロイド系薬剤は、天敵への影響が大きいため多用を避ける。
(3)農薬の散布にあたっては使用基準を遵守し、他の作物等への飛散に十分注意する。また、周囲の生産者や住民等への事前周知を徹底する。
重要な記事
最新の記事
-
(394)Climate stripes(気候ストライプ)【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月26日
-
地域医療の実態 診療報酬に反映を JA全厚連が決議2024年7月26日
-
取扱高 過去最高の930億円 日本文化厚生連決算2024年7月26日
-
【人事異動】JA全厚生連 新理事長に歸山好尚氏(7月25日)2024年7月26日
-
【警報】果樹全般に果樹カメムシ類 県下全域で最大限の警戒を 鳥取県2024年7月26日
-
【注意報】イネに斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 山形県2024年7月26日
-
今が旬の「夏酒」日本の酒情報館で提案 日本酒造組合中央会2024年7月26日
-
ヤンマーマルシェ、タキイ種苗と食育企画「とりたて野菜の料理教室」開催 カゴメ2024年7月26日
-
「ごろん丸ごと国産みかんヨーグルト」再登場 全国のローソンで発売 北海道乳業2024年7月26日
-
物価高騰が実質消費を抑制 外食産業市場動向調査6月度2024年7月26日
-
農機具王「サマーセール」開催 8月1日から リンク2024年7月26日
-
能登工場で育った「奇跡のぶなしめじ」商品化 25日から数量限定で受注開始 ミスズライフ2024年7月26日
-
東京・茅場町の屋上菜園で「ハーブの日」を楽しむイベント開催 エスビー食品2024年7月26日
-
鳥インフル 米国オハイオ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2024年7月26日
-
大玉すいか販売大幅減 小玉「ピノ・ガール」は前年比146.8% 農業総研2024年7月26日
-
千葉県市原市 特産の梨 担い手確保・育成へ 全国から研修生募集2024年7月26日
-
水産・農畜産振興 自治体との共創事例紹介でウェビナー開催 フーディソン2024年7月26日
-
新規除草剤「ラピディシル」アルゼンチンで農薬登録を取得 住友化学2024年7月26日
-
自由研究に「物流・ITおしごと体験」8月は14回開催 パルシステム連合会2024年7月26日
-
高槻市特産「服部越瓜」の漬け込み作業が最盛期2024年7月26日