植物病害を発生拡大予測する数理モデル開発 トマトかいよう病の防除対策開発へ 農研機構2024年7月22日
農研機構は、複数の伝染経路を有する植物病害の発生拡大をシミュレーションするための新しい数理モデル"PHLID モデル(フリッドモデル)"を開発した。同モデルにより、導入予定の防除対策の効果も予測できる。
植物病害数理モデル"PHLID モデル"の構造
植物に発生する病害は、ヒトや動物の感染症と同じように、カビ、細菌、ウイルス等の病原体により起こる。ヒトの感染症のうち、特にヒトからヒトへ伝染(接触伝染、飛沫伝染)する伝染病では、感染症数理モデルを活用し、感染者の増加をシミュレーションが可能だが、植物病害の場合、ヒトの感染症数理モデルをそのまま適用できない問題があった。
農研機構は、土壌伝染や飛沫伝染などの複数の伝染経路を有する植物病害の発生拡大シミュレーションモデルとして、新しい数理モデル"PHLID モデル"を開発。同モデルは、複数の伝染経路を持つ植物病害の発生拡大を予測するとともに、導入予定の防除対策の効果を予測できる。同モデルを用いることで、これまで予測不可能だったトマトの重要病害「トマトかいよう病」の発生拡大と防除対策の効果を予測できるようになった。
雨除け栽培で発生したトマトかいよう病の症状
同成果は、植物病害の発生拡大を予測し、効果的な防除対策を講じていくために有効なシミュレーションモデルとなる。同モデルは農業技術指導者や農業生産者が防除対策を選択、実施する際の意思決定モデルとしての活用が期待される。
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