集中豪雨時もハンドル式水門をスマホで開閉「アクアドライブ」開発 farmo2024年9月2日
IoTで農業課題に取り組むfarmoは、大雨の際に水門の管理担当者が現場まで開閉作業に出かけなくても、スマートフォンやPCで遠隔開閉できる装置「アクアドライブ」を開発した。老朽化している水門のハンドルでも利用できるよう設計されている。
全国のハンドル式水門で設置できる「アクアドライブ」
現在、水門の管理は地域の人々によって行われており、管理者は危険を承知しながら、車で入れない場所や山間を歩いて開閉を行っている。夜間や休日も管理の必要があるが、一部地域では市が委託していた作業者の高齢化が進み、管理の請負を断られる事態も発生しており、市町村が水門の状況を把握できないケースもある。現場に行くのは大抵、大雨が降るタイミングで、時間は深夜も当たり前。危険な場所も多く、事故も発生していることから、全国に多数ある水門の管理が課題となっている。
こうした問題を解決するため開発された「アクアドライブ」は、場所や時間を選ばずにスマートフォンやパソコンから遠隔で開閉できる装置。全国のハンドル式水門に取付が可能で、水門を開閉するハンドルは、地域やメーカーなどにより様々な形状に対応する。また、老朽化している水門では、ハンドル自体に歪みが生じているものもあるが、「アクアドライブ」は全てのハンドルに取り付けが可能。(特許出願中)。
設置が出来るハンドルの一例
同様の製品では、数百万円から数千万円程度の装置として提供されているが、同社は、すぐに水門管理者が利用できるような価格で提供を予定している。
水門の自動開閉装置は、スマートフォンのアプリやPCの画面から操作でき、水門の開度を、10%単位で調節できる。また、携帯電波の届かない、中山間地でも利用可能。長距離無線通信のLPWAを活用した独自の通信で遠隔開閉が可能で、携帯の電波が入らないような中山間地でも利用できる。
このほか、実際に使おうとした場合にハンドルが硬くて回り難い場合に備え、定期的に少しだけ回転させる固着防止機能を搭載した。さらに、ため池や水路、河川用の水位センサー「アクアモニター」と組み合わせて使う事で、水位と合わせた開閉自動化も可能。
同社では、「アクアドライブ」について土地改良区、自治体などからの実演・デモンストレーションの依頼を受け付けている。(電話)028-649-1740、(メール)support@farmo.info
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