【注意報】トルコギキョウ白さび病 県内で初めて確認 和歌山県2024年9月4日
和歌山県農作物病害虫防除所は、トルコギキョウ(施設栽培)にトルコギキョウ白さび病(仮称)を県内で初めて確認。これを受けて、9月4日に令和6年度病害虫発生予察特殊報第2号を発表した。
和歌山県農作物病害虫防除所によると、6月に紀の川市のトルコギキョウ栽培ほ場で、葉および茎に白色~乳白色の斑点が生じている株が確認された(図1、2)。農林水産省神戸植物防疫所に診断を依頼したところ、和歌山県では未発生のトルコギキョウ白さび病(仮称)であることが確認された。
同病は2017年に山口県で初めて確認され、2019年に広島県で確認されている。
病徴としては、トルコギキョウの茎葉に、白色~乳白色の隆起した斑点(発疱)が生じ、斑点は、輪紋状に形成される場合がある。やがて斑点の表皮が破れ、白色粉状の分生子のうが露出して飛散。斑点周辺の組織内には卵胞子が認められる。
分生子のうは無色透明、直方体に近く、角は丸い(図3)。卵胞子はほぼ球形で、表面に網目と突起を有する。未熟な卵胞子は、薄い黄褐色~琥珀色で、成熟した卵胞子は暗褐色(図4)。
同病原菌の宿主は、リンドウ科植物(海外でトルコギキョウ、ベニバナセンブリ等)が報告されている。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ほ場をよく見回り早期発見に努め、発生を確認した場合は、罹病した茎葉を速やかに除去し、ほ場外に持ち出して、焼却するか土中深くに埋めるなどして適切に処理する。また、栽培終了後のほ場内における残渣も、罹病した茎葉と同様の方法で速やかに処理する。
◎同病に登録されている薬剤はない。
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