根寄生雑草が宿主植物由来の発芽シグナル分子 生産能力を有すると解明 明治大2025年10月7日
明治大学農学部の瀬戸義哉准教授、同大学院農学研究科の大川大地(博士前期課程修了)、弓削匠(博士前期課程修了)、藤田りさ(博士前期課程修了)、来馬道生(博士後期課程3年)、大谷真彦(博士研究員)らの研究グループは、宇都宮大学バイオサイエンス研究センターの野村崇人准教授らとの共同研究で、根寄生雑草の一種であるヤセウツボやコシオガマがストリゴラクトン(SL)生産能を有していることを解明。2種類の根寄生植物を用い、いずれの植物においても、SL生産能が保持されていることを初めて明らかにした。

根寄生雑草はトウモロコシやソルガム、陸稲などの主要作物にも寄生し、寄生した相手である宿主植物から水や栄養を奪って生活する。これら根寄生雑草の中でも絶対寄生植物は、別の植物に寄生しないと生存できないため、寄生する相手が近くに存在するときにのみ発芽するという特殊なシステムを有する。
一方、条件的寄生植物であるコシオガマ(図1)は、寄生せずに生育することが可能。絶対寄生性の植物のように発芽時にはSLを必要としないが、根がSLを感知して屈曲する現象が報告されていた。これは、いずれの植物においても、寄生する相手となる植物を見つけるために、相手から分泌されるSL分子を認識しているということになる。
SLは、通常の植物においては、枝分かれを制御する植物ホルモンとしての機能も有し、多くの植物が生産していることから、根寄生雑草も自らSLを生産する能力を有する可能性が考えられたが、これまで詳細に検討されていなかった。
今回、同研究グループは、絶対寄生植物であるヤセウツボと、条件的寄生植物であるコシオガマを用い、SLの生合成酵素遺伝子の探索とその機能解析を行った結果、いずれの植物においてもSLを生合成する能力を維持していることを明らかにした。
同本成果は8月22日、日本植物生理学会が発行している国際学術誌『Plant & Cell Physiology』に掲載された。

重要な記事
最新の記事
-
【注意報】冬春トマトなどにコナジラミ類 県西部で多発のおそれ 徳島県2025年11月7日 -
米の民間4万8000t 2か月で昨年分超す2025年11月7日 -
耕地面積423万9000ha 3万3000ha減 農水省2025年11月7日 -
エンで「総合職」「検査官」を公募 農水省2025年11月7日 -
JPIセミナー 農水省「高騰するコスト環境下における食料システム法の実務対応」開催2025年11月7日 -
(460)ローカル食の輸出は何を失うか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年11月7日 -
「秋の味覚。きのこフェア」都内の全農グループ店舗で開催 JA全農2025年11月7日 -
茨城県「いいものいっぱい広場」約200点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月7日 -
除草剤「クロレートS」登録内容変更 エス・ディー・エス バイオテック2025年11月7日 -
TNFDの「壁」を乗り越える 最新動向と支援の実践を紹介 農林中金・農中総研と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年11月7日 -
農家から農家へ伝わる土壌保全技術 西アフリカで普及実態を解明 国際農研2025年11月7日 -
濃厚な味わいの「横須賀みかん」など「冬ギフト」受注開始 青木フルーツ2025年11月7日 -
冬春トマトの出荷順調 総出荷量220トンを計画 JAくま2025年11月7日 -
東京都エコ農産物の専門店「トウキョウ エコ マルシェ」赤坂に開設2025年11月7日 -
耕作放棄地で自然栽培米 生産拡大支援でクラファン型寄附受付開始 京都府福知山市2025年11月7日 -
茨城県行方市「全国焼き芋サミット」「焼き芋塾」参加者募集中2025年11月7日 -
ワールドデーリーサミット2025で「最優秀ポスター賞」受賞 雪印メグミルク2025年11月7日 -
タイミーと業務提携契約締結 生産現場の労働力不足の解消へ 雨風太陽2025年11月7日 -
スマート農業分野の灌水制御技術 デンソーと共同で検証開始 ディーピーティー2025年11月7日 -
コクと酸味引き立つ「無限エビ 海老マヨネーズ風味」期間限定で新発売 亀田製菓2025年11月7日


































