矢崎のグループ会社で「ベビーリーフ」を栽培2014年2月19日
TPP交渉など、日本の農業のあり方に関心が集まっている。中でも新しい農業の方向性のひとつとして注目されるのが、他業種の視点を活かした農業への取り組みだ。
昨年10月26、27日の両日、天皇皇后両陛下御臨席のもと、熊本市、水俣市、天草市で「第33回全国豊かな海づくり大会?くまもと?」が開催された。この大会は、水産業の振興と発展を図ることなどを目的として、毎年各地で開催されるものだ。
26日、ホテル日航熊本で催された「歓迎の宴」には、両陛下をはじめ、関係者300名余が出席。その席上、熊本県産の食材を使ったもてなしメニューの一つとして、矢崎グループの熊本部品(株)で栽培している「ベビーリーフ」を提供、「天草産ミックスリーフ」として会場で紹介され、好評だった。
「ベビーリーフ」は葉菜の若葉の通称であり、一般家庭でも馴染み深い食材だが、熊本部品では天草の温暖な気候を生かし、農薬・化学肥料を使用せずに通年栽培している。種まきから消費者に届くまで、徹底した品質管理を行い、安心安全な新鮮食材として出荷される。
同社では、一番栄養価の高い幼葉の段階で収穫し、ミズナ・ビート・ピノグリーン・マスタード・ルッコラ・オーク・ロメイン・ロロロッサなどの中から季節にあわせ5種類をミックスして商品化している。
出荷量は年間約60t。30?80gのパック詰めで6万kgが、量販店を中心に関東エリア(46%)、九州エリア(17%)、関西エリア(15%)などに流通している。商品名は「熊本産ベビーリーフ」。価格は容量によって違うが100円?400円で販売される。
矢崎グループはこれまで、国内各地にワイヤーハーネス製造工場を設置してきた。しかし近年グローバル化が進む中、競争力を向上させるため、その生産能力の一部を海外に移転するケースが増えている。その際に余剰となった人員の雇用確保などを目的に、各種新規事業を立ち上げてきた。
矢崎グループの、農業関連事業への取り組みは、全国11拠点に拡がっている。事業内容も矢崎のネットワークの強みを活かし、農作物の栽培のみならず、オカラなどをリサイクルした有機肥料の製造や、種まき機の製造など、多岐にわたっている。
(写真)
清潔な工場内で包装される「ベビーリーフ」
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