フルボ酸の量産化に成功 BS資材「フジミン」で収穫量と品質アップ2020年3月24日
国土防災技術(東京都港区)は、自然界ではごくわずかな量しかできない資源であるフルボ酸を国内の森林資源から精製し、バイオスティミュラント資材「フジミン」として量産化することに成功した。
水田へフジミンを散布した区画(写真左)と無散布区では明らかな成長の違いがみられる
フルボ酸は、もともと森林や土壌の中に存在する有機酸の一つで、植物にミネラルを補給する役目を担っている。肥料の交換能力を高め、効率よく肥料吸収を図り光合成量を向上させるなど、植物が本来持っている収量や品質を引き出すことができる。
「フジミン」は、人工的な製造が難しいとされていたフルボ酸を、同社が長年の研究により、国産の森林資源から人工的に精製することに成功したバイオスティミュラント資材。自然界からフルボ酸を抽出して製造する方法に比べ、フルボ酸の純度が高く、安定した品質で量産化できるようになった。
東日本大震災の津波被害により塩類が集積した千葉県の水田で春起こしの際、フジミンを散布して土壌改良を行った結果、被災時には10haあたり1俵(約60kg)だった収穫量が散布後には9俵(約540kg)まで向上。食味値も80を超えた。
ニラへのフジミン散布事例。左が散布したニラ
また、肥料過多による濃度障害や連作障害で収穫量や品質の低下に悩む葉物野菜や果樹などの農家が、フジミンを使ったところ効果を実感したという。
今後は、国内だけでなく、海外でも農作物の収穫量や品質の向上を目的としてフジミンを展開していく。
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