タキイ種苗が種の発芽検査に開発協力 AI支援で作業効率5倍以上に NTTテクノクロス2020年10月13日
NTTテクノクロスは、タキイ種苗と協力し、AIが画像から植物の種の発芽率検査を支援するソフトウェア「AI発芽検査」の開発に成功。AI発芽検査は、11月1日にタキイ種苗で先行導入し、2021年4月の一般販売に向けて開発・改良を行う。AI発芽検査は、10月14日から千葉の幕張メッセで開催される「第10回 農業Week」で展示される。
AI発芽検査のイメージ
種苗法では、種が正常に発芽する割合を示した発芽率について、一定以上の水準を確保することが販売企業に義務付けられている。タキイ種苗では、品種開発・入荷検査・出荷検査などのタイミングで、年間10万点にわたり発芽率の検査を行い、品質の確保に努めているが、検査は目視による手作業で行われるため、検査量に限りがあった。また、熟練の検査員になるには、期間を要するため、技能継承も課題になっていた。
今回の協力では、NTTテクノクロスがAI発芽検査の開発、販売を担当。タキイ種苗は、検査ノウハウの提供や検証環境の提供などAI発芽検査の開発に協力する。NTTテクノクロスのAI技術と、タキイ種苗の検査業務ノウハウを組み合わせることでこうした課題を克服し、ソフトウェアによる発芽検査を実用化した。
これまで、発芽率の検査では、まず容器に1ミリ程度の種を100粒並べ、数日生育させ、芽が正しく出ているかを1粒ずつ検査員が目視で判定。100粒に対し、1分以上かけて検査していた。一方、AI発芽検査では、撮影した種の画像からAIが学習データをもとに発芽状態を判定(特許出願中)。この支援により、検査員は1回当たりの判定作業を十数秒に短縮できる。タキイ種苗で、キャベツの種を用いて行った事前の検証では、判定精度(検査員判定との一致率)98%を確認。また、経験が浅い検査員の判定作業では、5倍以上の効率化を見込めることが分かった。
AI発芽検査は、デジタルカメラとパソコンのみで利用可能。大規模な設備を必要とせず、低コストで簡単に導入できる。また、判定後の画像は保存可能で、検査の証跡として活用できる。
今後は、開発時の協力企業であるタキイ種苗に11月1日に先行導入。対応品目の拡大などの改良を続け、一般販売は2021年4月の開始を予定している。
重要な記事
最新の記事
-
第21回イタリア外国人記者協会グルメグループ(Gruppo del Gusto)賞授賞式【イタリア通信】2025年7月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「政見放送の中に溢れる排外主義の空恐ろしさ」2025年7月18日
-
【特殊報】クビアカツヤカミキリ 県内で初めて確認 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年7月18日
-
『令和の米騒動』とその狙い 一般財団法人食料安全保障推進財団専務理事 久保田治己氏2025年7月18日
-
主食用10万ha増 過去5年で最大に 飼料用米は半減 水田作付意向6月末2025年7月18日
-
全農 備蓄米の出荷済数量84% 7月17日現在2025年7月18日
-
令和6年度JA共済優績LA 総合優績・特別・通算の表彰対象者 JA共済連2025年7月18日
-
「農山漁村」インパクト創出ソリューション選定 マッチング希望の自治体を募集 農水省2025年7月18日
-
(444)農業機械の「スマホ化」が引き起こす懸念【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月18日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲害虫の防ぎ方「育苗箱処理と兼ねて」2025年7月18日
-
最新農機と実演を一堂に 農機展「パワフルアグリフェア」開催 JAグループ栃木2025年7月18日
-
倉敷アイビースクエアとコラボ ビアガーデンで県産夏野菜と桃太郎トマトのフェア JA全農おかやま2025年7月18日
-
「田んぼのがっこう」2025年度おむすびレンジャー茨城町会場を開催 いばらきコープとJA全農いばらき2025年7月18日
-
全国和牛能力共進会で内閣総理大臣賞を目指す 大分県推進協議会が総会 JA全農おおいた2025年7月18日
-
新潟市内の小学校と保育園でスイカの食育出前授業 JA新潟かがやきなど2025年7月18日
-
令和7年度「愛情福島」夏秋青果物販売対策会議を開催 JA全農福島2025年7月18日
-
「国産ももフェア」全農直営飲食店舗で18日から開催 JA全農2025年7月18日
-
果樹営農指導担当者情報交換会を開催 三重県園芸振興協会2025年7月18日