埼玉県羽生市で実証栽培施設「羽生愛菜プロジェクト」2期工事建設開始 タカミヤ2021年7月2日
足場をはじめとする仮設機材を開発・製造・販売する株式会社タカミヤ(大阪市北区)は、埼玉県羽生市の「羽生愛菜プロジェクト」で2期工事を開始。高軒高の大型ハウスでの農作物の収量と品質を向上させる実証栽培を行う自社栽培施設として、新製品の農業用ハウス「G-Castle Pro1」を建設しキュウリの量産実証栽培を行う。8月に基礎着工し、12月末に完成予定。
同プロジェクトの2期工事では、ITやIoTの技術を取り入れた高機能スマートハウスでの果菜類の高収量栽培の実証栽培を実施。また、現場作業の省力化やカイゼン活動、労務管理システムの実証なども行い、生産者により機能性の高い栽培環境を提供する。また、ITやIoTの技術を応用し、ほ場内の環境データの蓄積と見える化や、得られたデータを活用して各種設備を制御することで、生産法人や企業が経営する大型ハウスでの栽培オペレーションを構築。長年の知見に頼らなくても栽培可能な農業をめざす。
2期工事の栽培作物は、「キュウリ」を予定しており、高軒高ハウスの特徴を活かしたハイワイヤー方式の「ハンギングガター養液栽培」を採用。また、環境負荷を低減するために廃液を極力出さない養液のリサイクルにも取り組む。高軒高ハウスで高収量が期待できる果菜類は複数あるが、羽生市周辺はキュウリの産地で、地域の生産量も高いことからキュウリに着目し、量産に向けて実証する。
キュウリは食卓での需要が高い野菜だが、年々生産者人口が減少。キュウリの産地である羽生市周辺も、高齢化や後継者不足が大きな課題となっている。「羽生愛菜プロジェクト」の第2期工事建設開始にあたり、同社担当者は「栽培実証を通じて、地元の生産者と交流し意見交換しながらより良い栽培環境の実現に取り組み、地域の農業の活性化に繋げていきたい。また、新たに農業を志す個人や法人が参入しやすい栽培の仕組みや、働きやすい労働環境の実現をめざす」と話している。
今回建設を予定している新製品の「G-Castle Pro1」は、(一社)日本施設園芸協会が推奨する「日本型大型(1ha)標準モデル」 に準じ開発した新型ハウス。大型アーチと水平梁をトラス構造で補強することで、高軒高でありながらアーチピッチを極限まで広げ、高い採光率を確保している。大きな空間、高換気効率、高採光性を実現しながら 耐候性も高く、安心かつ高収量が期待できる。
高収量が期待できるハウス「G-Castle Pro1」
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