BoschとBASF スマート農業分野における合弁会社設立の承認を取得2021年7月19日
Boschとドイツの総合化学メーカーBASFの子会社、BASFデジタルファーミング社は、スマート農業技術を一社で世界に販売することをめざし、出資比率を50:50とするジョイントベンチャー(JV)の設立を競争当局から承認を得た。JVは「Bosch BASF スマート ファーミング」(BBSF)として登記される。
BBSFはドイツのケルンに本社を置き、BASFのシルビア・シフレ・ウィブロウ氏とボッシュのフロリアン・グウォスズ氏の経験豊富な取締役2人が共同で率いる。同社は現在ボッシュとBASFが開発、試験を行っているスマートスプレーのソリューションを、北米、南米、ヨーロッパから提供開始。インテリジェントプランティングソリューションは、すでにブラジルとアルゼンチンで展開しており、ブラジルでは近い将来、ほ場内のゾーンごとに播種を最適化する機能を強化するため、BASFのxarvio(ザルビオ)の作物栽培最適化プラットフォームの優れたデジタル農学知能を活用する予定。
効率性を向上させる機能として、スマートスプレーのソリューションは雑草の識別と防除をリアルタイムで瞬時に自動で行う。これは、発芽前(土壌と雑草の識別)、発芽後(作物と雑草の識別)のいずれにおいても可能で、昼夜を問わず実行できる。ボッシュの高いカメラセンサー技術とxarvioの農学知能のソフトウェアを組み合わせることで、スマートスプレーは1000分の1秒単位で作物の列に生えている雑草も正確に見つけ出し、即座に除草剤をピンポイントで散布。この独自機能により除草剤を効率的に使用できるようになり、試験結果では除草剤使用量を70%削減した。また、ほ場の状況や個々のほ場における雑草の発生状況によって、さらなる削減が見込まれる。
BBSFの共同責任者であるフロリアン・グウォスズ氏は「当社のスマートスプレーのソリューションは、ハードウェア、ソフトウェア、高度な農学 ロジックの組み合わせがもたらす効果に、肯定的な試験結果を一貫して示している」とコメント。また、BBSFの共同責任者の シルビア・シフレ・ウィブロウ氏は「スマートスプレーの、識別、確定、散布という農学知能に基づくユニークな機能は、生産者の経済的なメリットにとどまらず、環境、持続可能性、生物多様性にも良い結果をもたらす」と話している。BBSFは予定通り、2021年末までにスマートスプレーのソリューションを限定台数で実機導入する予定。
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