ウガンダ政府にスキーポン製品登録申請 気候変動下の普及図る アクプランタ2024年6月20日
アクプランタは5月、ウガンダ共和国で同社が開発したバイオスティミュラント製品「スキーポン」の現地法令に基づく製品登録を申請した。今後、現地で予定している2度の実証実験の結果を踏まえ、同国政府が登録の可否を審査する。

東アフリカの内陸国・ウガンダ共和国は、人口の7割が農業に従事し、農作物の輸出国として知られる。一方、気候変動の影響を受けて乾季が長期化し、干ばつによる作物の収量に影響が出ており、同時に周辺国での食糧需要も高まっている。
同国での干ばつ対策の必要性が高まる中、2022年11月、Kaahwa Tophace駐日ウガンダ共和国特命全権大使が、日本国内でスキーポンを使用した作物栽培を視察。干ばつ対策として植物活性剤への理解を深めた。
2023年1月には、駐日ウガンダ共和国大使館の紹介で、ウガンダ国立農業研究機関(NARO)と共同研究の覚書を交わし、トマト、トウモロコシ、ブロッコリーの室内栽培で、「スキーポン」を使った作物の生育状況を確認する実証実験を開始。
屋内の実証実験では、無給水の状態での作物の乾燥耐性が確認され、屋外で実験。合わせて、同機関職員にスキーポンを使った作物栽培への助言や、実証実験のデータを共有してきた。
バイオスティミュラント製剤「スキーポン」
2023年に、独立行政法人国際協力機構(JICA)の 「中小企業・SDGsビジネス支援事業」に「ウガンダ国干ばつでの植物生育を促進するバイオスティミュラントにかかるビジネス化実証事業」(2026年3月契約終了)が採択。ウガンダ国内での販路開拓に向けた取り組みが本格化し、その一歩として5月に「スキーポン」を同国で販売する際に必要な製品登録を申請することになった。
申請の受理後、約1年かけて同国内で、製品登録で義務付けられている実証実験に着手、実験結果はウガンダ政府に提出し、製品登録が検討される。具体的にはトウモロコシとトマトの栽培で、スキーポンを使い生育を比較する。この実証実験のパートナーには、ウガンダ国立作物資源研究所(NaCCRI)の研究員が任命された。
今年4月の渡航では、同社のメンバーがJICAのコンサルタントとともに同国を訪問。Monica Musenero科学技術イノベーション相ら閣僚・次官級との協議の場で、スキーポンを紹介した。また、Yoweri Kaguta Museveni大統領やRobinah Nabbanja首相とも懇談(写真)。その様子はウガンダ国内の新聞・テレビやニュースサイトでも掲載され、気候変動下での作物の安定供給に向けた、新たな栽培技術として大きな期待が寄せられている。
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