大気中の窒素を植物に有効利用 バイオスティミュラント「エヌキャッチ」新発売 ファイトクローム2024年11月22日
株式会社ファイトクロームはバイオスティミュラント新製品「エヌキャッチ」を2025年2月に発売することを決定した。

N-Catch (エヌキャッチ)と公式マスコット チッピーくん
「エヌキャッチ」はサトウキビから分離された微生物Gd(※グルコンアセトバクター・ジアゾトロフィカス)を利用した農業資材。
Gdは空気中の窒素を植物細胞内の隅々で固定し、利用可能な形に変えることができるバクテリア。これまでに知られている窒素固定菌とは異なり、植物細胞内にも共生し、植物が窒素を必要とする場所(例えば葉緑体)で窒素を正確に固定する。
酷暑対策、収穫品質、生産性の向上に、育苗処理でも葉面散布でも利用可能で、窒素不足の心配な時期に適正量の窒素をサポートする。
◎製品概要
○使用方法
葉面散布、種子浸漬、水耕栽培溶液など
・農薬などの散布水量に応じて本品を希釈
・特定の農薬を除き、農薬との混用も可能
○施用時期
移植前(苗に散布)、移植後の生育期(ドローン散布も可能)
○製品仕様
6.25g 小箱入り(標準施用で50a分)
○希望小売価格
7500円(6.25g入り製品:50a分)
○特長
・有効菌Gdは根、茎、気孔を通じて植物体内に入る。
・Gdは植物と共生関係を築き、窒素の供給をサポートする。
・窒素が不足になった時に、効果を示す新資材。
・育苗期や生育初期に処理して1シーズン効果を発揮するため省力的。
・窒素不足による水稲の乳白、未熟粒対策に利用できる。
○エヌキャッチの国内導入について
エヌキャッチは、英国アゾティック・テクノロジーズ・リミテッドが開発した農業用微生物資材。海外では「Envita」のブランド名で既にグローバル展開されている。株式会社ファイトクロームとアゾティック社は日本国内での本製品の取り扱いについて売買契約を締結しており、日本の作物での本製品の利用・普及について協業で準備を進めてきていた。
○期待されるエヌキャッチのメリット
・従来利用されてきた根粒菌はマメ科作物のみに共生可能だが、エヌキャッチは非マメ科を含むあらゆる作物に定着可能。また、窒素固定菌のほとんどは根に共生する好気性菌タイプのため、水稲などの水没環境で栽培される作物には利用できなかったが、エヌキャッチは葉から植物細胞に侵入できるため、水稲にも利用可能。
・エヌキャッチは、植物細胞の内部に定着するので、植物の細胞分裂と同時に植物体全体に広がっていく。生育初期に処理しても栽培後半まで植物のあらゆる部位で窒素固定を続ける。拡散性の悪い微生物資材は、窒素不足になってから処理をする必要があるが、エヌキャッチは早期の処理が可能なので、コストや時間のかかる大掛かりな散布が不要になり、非常に省力的。
・近年の水稲の未熟粒や乳白は、高温によって窒素が想定外に消費され、後半期に窒素不足が起こっている可能性がある。このため穂肥などの必要性が見直されているが、過剰量の追肥は味の低下のリスクを負うことになる。エヌキャッチは不足した窒素分のみを微生物がサポートしてくれるため、品質向上の有能なサポーターとして期待できる。
・農水省が策定した『みどりの食糧システム戦略』において2050年までに化学肥料を30%削減するという目標が掲げられており、エヌキャッチはその目標達成に貢献し得る資材。
重要な記事
最新の記事
-
【特別座談会】米は食の源 基本は国消国産(2)2025年11月4日 -
【特別座談会】人を育てる食と農の力に自信を持とう(3)2025年11月4日 -
なぜ先物市場の価格は市中価格とリンクしないのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年11月4日 -
鳥インフルエンザ 国内2例目を北海道で確認2025年11月4日 -
鳥インフルエンザ 新潟で国内3例目2025年11月4日 -
規格外野菜で農家レストラン 高崎市の柴崎農園が最高賞 食品産業もったない大賞2025年11月4日 -
GREEN×EXPO2027 日本政府出展起工式を開催2025年11月4日 -
第1回「食と農をつなぐアワード」受賞者決定 農水省2025年11月4日 -
「ジャンボタニシ」の食害被害を防ぐ新技術開発 ドローンで被害を事前予測・スポット散布 農研機構2025年11月4日 -
11月の野菜生育状況と価格見通し ばれいしょ、たまねぎなど平年を上回る見込み 農水省2025年11月4日 -
11月11日は長野県きのこの日「秋の味覚。信州きのこフェア」4日から開催 JA全農2025年11月4日 -
「鹿児島黒牛」使用メニュー「牛かつふたば亭」で提供 JA全農2025年11月4日 -
自動車共済の仕組改訂など2026年1月実施 「日常生活事故弁護士費用保障特約」新設 JA共済連2025年11月4日 -
交通安全イベントで「見えチェック」体験ブース 反射材着用を呼びかけ JA共済連2025年11月4日 -
長野県「僕らはおいしい応援団」りんご「サンふじ」など送料負担なし JAタウン2025年11月4日 -
奈良県「JAならけん」約10点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月4日 -
藤原紀香「ゆるふわちゃんねる」淡路島で「灘の赤菊」生産者とゆる飲み JAタウン2025年11月4日 -
「ココ・カラ。和歌山マルシェ」約80点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月4日 -
第30回さなえ図画コン 最優秀賞は「田うえで出会えるお友だち」 井関農機2025年11月4日 -
秋篠宮皇嗣殿下がGREEN×EXPO 2027名誉総裁に就任 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月4日


































