35年以上耐用 リサイクルで環境負荷低減 エネルギーコスト削減も AGCグリーンテック「エフクリーン」2025年7月29日
AGCグリーンテック(東京)は、施設園芸用被覆資材「エフクリーン」により、長期間持続可能な高い性能と、回収・リサイクルによる廃プラスチックフィルムの排出抑制、複層化により断熱性能を高め、エネルギーコストの低減やCO2排出削減など、気候変動および環境への負荷低減を通じて、「作物の高品質化や安定に貢献」(同社)している。
夏の乾燥時は散乱光、冬の結露時は直達光になるナシジフィルム(「エフクリーン ナシジシリーズ」)
「エフクリーン」は、ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体)をフィルム化し、被覆資材に求められる光線透過性や耐候性、強度に優れている。そのため、35年以上使用しても物性値はほぼ変わらず、回収・リサイクルが可能で、環境負荷が低い。耐用年数については「1988年に展張したフィルムが継続使用しており、園芸ハウス骨材・部材の老朽化による張り替えの方が早い」とされている。
設置面積や業界内でのシェアは非公開だが、農水省の施設園芸に関するデータによれば、設置面積約3万7000haに対し、「エフクリーン」が大半を占める硬質フィルムが、市場全体の約4%を占めているという。「ハウスへの投資は大きいため、農家も少しずつ導入する」傾向が強く、売り上げはピーク時よりは減少しているものの、長期的には安定している。
近年は、「施設園芸面積の減少とともに、食料供給も減少するなかで、小面積で高生産性を実現する動き」が強まっている。フィルムの張り替えを担う職人も、農家同様に高齢化が進み、人手不足が顕在化していることから、長期間張り替え不要で高性能な資材は不可欠となっている。
いちご養液栽培シートベンチでの採用事例(「エフクリーン ブラック」のリサイクルフィルム)
夏場の高温対策など、気候変動への対応も進めている。「エフクリーン」は太陽光の透過率が高く、光合成を最大化することで作物の高品質化と安定に寄与する。なかでも「エフクリーン ナシジシリーズ」は、フィルム裏面に微細なエンボス(凹凸)加工を施すことで、太陽光を拡散し均等に分配させる。
この散乱光機能により、ハウス内の骨材の影ができにくくなり、多くの葉で光合成が行われやすくなる。さらに、夏の晴天時には体感的にジリジリした暑さが和らぐといった作業者の声もある。一方、冬の寒冷時には結露によりフィルムが透明化し、直達光の割合が増加する。
夏の乾燥時は散乱光、冬の結露時は直達光と、年間を通じて気候変動に対応できる特性が評価され、「ナシジシリーズ」は現在、全販売量の約半数を占めている。
そのほか、高い遮光率を持つグレー色フィルム「エフクリーン グレー」、太陽光の可視光線透過率を約14%に抑え、熱エネルギーを効率的に遮断するとともに紫外線を99%以上カットする「エフクリーン ソフトシャイン」といった製品も展開しており、集出荷施設や倉庫などに多く採用されている。
そのほか、夏の高温障害への対策としては、可視光線を透過しながらも近赤外線を抑制する「エフクリーン IRC(開発品)」を開発中であり、またハウス内の対策として、ハウス鉄骨柱に貼付する事により鉄骨の温度低減、また反射による補光効果が期待できる「エフクリーン ホワイトテープ」も展開している。
使用済み「エフクリーン」をリサイクルし、「エフクリーン ブラック」として販売している。強酸性・強アルカリ性の化学物質や薬品にも侵されにくい高い耐薬品性や長期間使用可能な耐久性など、エフクリーンシリーズ同等の特長を生かし、園芸施設の止水シートや養液栽培シートなどに使用されている。
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